チェルシーに激震! アブラモビッチ前オーナーが不正な資金調達か…FFP違反なら罰金と勝ち点剥奪の可能性

チェルシーをビッグクラブへと押し上げたアブラモビッチ前オーナー[写真:Getty Images]

チェルシーが前オーナーであるロマン・アブラモビッチ氏の不正な動きの影響を受ける可能性が浮上しているという。イギリス『ガーディアン』が伝えた。

今回問題が発覚したのは、流出したファイルがあるとのこと。アブラモビッチ氏が、代理人や関係者に対し、約10年間にわたって数千万ポンドを支払うために、自身の国外の企業を利用していたとのこと。正式に申告されていない可能性が高く、これによりファイナンシャル・フェア・プレー(FFP)に違反する可能性が高いという。

2003年にチェルシーを買収したアブラモビッチ氏。莫大な資金をもとにビッグネームを相次いで獲得するなどしてチームを強化。チェルシーをビッグクラブへと押し上げ、タイトル獲得に導くなど、黄金期を築いたことで知られている。

一方で、その豊富な資金の出所は常に注目されていた中、今回の疑惑が浮上。イングランドサッカー協会(FA)とプレミアリーグは、FFP違反に関する調査をすでにスタートさせているという。

チェルシーは2012年から2019年の間に「不完全な財務情報を提出した」として、FFP違反が指摘。和解の1つとして、今年7月に欧州サッカー連盟(UEFA)に対して860万ポンド()の罰金を支払っていた。

これらの違反は、現オーナーのトッド・ベーリー氏が就任した後、クラブから報告があったものとされている。

現体制とは関係ない事件。チェルシーの広報は「これらの疑惑はクラブが現在の所有権を持つ以前に遡る。これらはクラブが提示していない文書に基づいており、現在クラブに所属する個人とは関係がない」と語るにとどめているという。

プレミアリーグで5度、チャンピオンズリーグ(CL)で2度の優勝を果たすなど、ビッグクラブの1つとなったチェルシー。アブラモビッチ氏は、2022年にロシアのウクライナ侵攻による影響で資産凍結を受け、チェルシーが運営できなくなることを避けるために売却していた。

なお、今回の疑惑がFFP違反と認められた場合は、チェルシーに対して罰金と勝ち点の剥奪の可能性があるという。

近年のチェルシーは低迷が続いており、特に昨シーズンは12位とアブラモビッチ氏が買収して以降は最低の成績に。今シーズンもここまで4勝4分け4敗の10位と出遅れている。

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