韓流20周年特集!注目の最旬ジャンルで、新しい恋を見つけよう

「冬のソナタ」をきっかけに日本で韓流ブームが巻き起こってから早20年。韓国ドラマが今も私たちの心をつかんで離さず、さらにファンを増やしているのは、変わりゆく時代に合わせて進化を続けているからだろう。さまざまなジャンルのドラマが制作されるなかで、ここ数年、BL(ボーイズラブ)と呼ばれる男性同士の恋愛模様を描いた作品が注目を集めている。

そこで本コラムでは、韓国BLドラマの基礎知識や特徴、ヒットの法則を解説。今、まさに花盛りを迎える魅惑の韓国BL。その世界を知れば、新しい恋が見つかるかも!?


火付け役は、この2作!

「君の視線が止まる先に」
「セマンティックエラー」

韓国BLドラマの先駆けと言われているのが、2020年制作の「君の視線が止まる先に」。財閥2世の男子高校生と、幼い頃から彼のボディーガードを務めてきた同級生の恋を描いた作品で、配信されるやいなやBLドラマファンの間で大きな話題に。その成功を受け、続々とBLドラマが作られるようになり、韓国発の動画配信サービスWATCHA制作の「セマンティックエラー」(22)のヒットを経て、より幅広い視聴者にリーチすることとなった。

いずれも特徴的なのが尺の短さ。韓国ドラマは1話あたり1時間をゆうに超える作品が主流だが、韓国BLドラマは1話15~30分、話数も10話以内のものがほとんどで気軽に見始めることができる

話数が少ないぶんストーリーは主人公2人のロマンスにフォーカスされていて、短い時間にときめく要素が満載。展開も早いので、「なんとなく見始めたらハマって一気見してしまった」ということになりやすい。

ファンタジーから時代劇、お仕事系まで!

鉄板要素はそのままに、ジャンルが多様化

また、多くの作品が作られるなかでジャンルが多様化し、韓国のウェブドラマでは定番のキャンパスラブのほかにもファンタジーや時代劇などさまざまな作品が登場。例えば「初恋だけ3度目」(22)は前世の記憶を持ったウェブ小説家が、男に生まれ変わった初恋の人に出会い葛藤する物語。

朝鮮王朝時代が背景の「春情の乱」(22)は、生き延びるために女装をして嫁いだ主人公と結婚相手の貧しい両班、主人公に執着する大監の息子の三角関係を描いた異色の時代劇だ。

「春情の乱」©media atlantis co..Ltd

お仕事ドラマも人気で、「僕らに乾杯!~酒類一切~」(22)は酒嫌いのシェフと酒類メーカーに勤める酒好きの会社員のラブストーリー。“正反対な2人”というBL鉄板の設定がロマンス濃度を上げている。

ウェブ漫画やウェブ小説を原作にした作品が多いことも特徴で、幼馴染みの2人の恋と成長を描いた「冬すぎて桜」(22)や農村を舞台にした「ラブ・トラクター」(23)、人気俳優のチャ・ソウォンとB1A4のゴンチャンが主演した「俺は恋愛なんか求めてない!」(23)などは日本でも原作ウェブ漫画の翻訳版が配信中。原作の人気が高ければ高いほど視聴者の目も厳しくなるものだが、漫画から飛び出てきたかのようなビジュアルと胸キュンシーンの再現度の高さで好評を得ている。ドラマにハマったら見比べてみるのも面白いだろう。


Text:omo!(オモ)
Edited:野田智代(編集者、「韓流自分史」代表)

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