「冬のソナタ」をきっかけに日本で韓流ブームが巻き起こってから早20年。韓国ドラマが今も私たちの心をつかんで離さず、さらにファンを増やしているのは、変わりゆく時代に合わせて進化を続けているからだろう。さまざまなジャンルのドラマが制作されるなかで、ここ数年、BL(ボーイズラブ)と呼ばれる男性同士の恋愛模様を描いた作品が注目を集めている。
そこで本コラムでは、韓国BLドラマの基礎知識や特徴、ヒットの法則を解説。今、まさに花盛りを迎える魅惑の韓国BL。その世界を知れば、新しい恋が見つかるかも!?
デビューを飾る若手の登竜門
新人俳優の登竜門という側面も見逃せないところ。韓国ドラマ界では新興ジャンルであり、制作費も限られているという点がむしろキャスティングの自由度を高め、俳優デビュー作にしていきなり主役を張ることも珍しくない。
現役K-POPアイドルや出身者の抜擢も目立ち、「それぞれの事情」(23)にはMYNAMEのジュンQことカン・ジュンギュ、「フェンスの外はハッピーエンド」(22)にはVIXXのレオと大国男児のカラムが出演。「少年をなぐさめて」(23)はOMEGA Xのキム・ジェハンとシン・イェチャンが主演を務め、同じグループのメンバー同士ならではの自然な空気感が作品の完成度を高めている。
現時点で制作や配信を予定しているタイトルが多数あり、これからますます盛り上がりを見せるであろう韓国BLドラマ。予定作のなかにはBLドラマでは作品数、人気ともに一歩先を進んでいるタイとの合作が含まれており、タイBLドラマファンの間でも期待を集めている。
新たな韓流ブームの原動力の一つとなるのか、今後も韓国BLドラマから目が離せない。
Text:omo!(オモ)
Edited:野田智代(編集者、「韓流自分史」代表)