10月までの刑法犯認知件数 前年同期比2700件増 栃木県警察本部まとめ

 2023年に入ってから10月末までに県内で確認された刑法犯の件数は、前の年(2022年)の同じ時期と比べて約2700件増えていることが栃木県警察本部のまとめで分かりました。

 県警察本部によりますと、2023年に入ってから10月末までに県内で確認された刑法犯の件数は9873件でした。前の年の同じ時期と比べて2679件、率にして37%増加しています。このうち、わいせつや車上ねらいなど重点抑止犯罪は合わせて1573件で、前の年の同じ時期と比べて377件、率にして31%増加しました。

 中でも、「空き巣」といった住宅を対象にした窃盗は555件と、前の年の同じ時期と比べて184件増加しています。これについて県警では、新型コロナが5類に移行したことで、去年に比べて外出の機会が増え家を不在にする時間が長くなったことが原因とみられるとしています。

 一方で、重点抑止犯罪のうち警察が把握した特殊詐欺の件数は99件で、被害額は3億9800万円に上っています。前の年の同じ時期と比べて件数は39件減っているものの、1件あたりの被害額が増えていて全体では1億8千万円余り増加しています。

 去年、最も多かった手口は「オレオレ詐欺」でしたが今年(2023年)は「架空料金請求詐欺」が38件と最も多く、手口の巧妙化が進んでいます。架空料金請求詐欺の手口については、オンライン決済用のプリペイドカードを購入させてID番号を聞き出すものが増えているということで、県警では注意を呼びかけています。

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