木星の衛星エウロパは分厚い氷の外殻の下に地球の海水の2倍という大量の水をたたえた内部海が存在すると考えられていて、生命が誕生している可能性も指摘されている天体です。
アメリカ航空宇宙局（NASA）は木星の衛星エウロパを探査するミッション「Europa Clipper（エウロパ・クリッパー）」の探査機を2024年10月に打ち上げる予定で準備を進めています。このミッションではカメラ・分光器・レーダー・磁力計などを搭載する探査機が2030年4月に木星の周回軌道へ入り、エウロパに表面から約25kmまで接近するフライバイ探査を50回近く実施して内部海の探査などを行うことが計画されています。
【▲ 木星の衛星エウロパを観測するアメリカ航空宇宙局（NASA）の無人探査機「Europa Clipper（エウロパ・クリッパー）」の想像図（Credit: NASA/JPL-Caltech）】
そんなEuropa Clipperの探査機に名前を乗せることができるキャンペーン「Message in a Bottle」をNASAが実施しています。本キャンペーンは米国桂冠詩人のAda Limón（エイダ・リモン）さんがミッションのために書いた詞「In Praise of Mystery」とともにEuropa Clipperに搭載する名前を募集するというもので、参加者の名前はアメリカの10セント硬貨（直径17.91mm）程度のサイズのシリコンチップに電子ビームで刻印した上で探査機に搭載されます。
【▲ アメリカ航空宇宙局（NASA）のエウロパ探査ミッション「Europa Clipper（エウロパ・クリッパー）」に関連して実施されているキャンペーン「Message in a Bottle」のイメージイラスト（Credit: NASA/JPL-Caltech）】
参加申し込みの期限は米国東部標準時2023年12月31日23時59分（日本時間2024年1月1日13時59分）です。NASAによると、2023年11月13日の時点ですでに世界中から約70万人が参加を申し込んだということです。
同様のキャンペーンはNASAの火星探査車「Perseverance（パーシビアランス）」などでも実施されてきましたが、火星よりも遠くへ向かう探査機に名前を乗せられる機会はそうありません。地球からエウロパまで26億kmを旅するというEuropa Clipperに、あなたも自分の名前を乗せてみませんか？
キャンペーンにはNASAが開設している特設サイト（https://go.nasa.gov/MessageInABottle）から参加を申し込めます。サイトにアクセスしたらアルファベットで「First Name」の欄に名前を、「Last Name」の欄に苗字をそれぞれ入力して、入力欄の下にある「NEXT」をタップもしくはクリックしましょう。ちなみに入力欄の左隣にはLimónさんが書いた詞も表示されていて、申し込み時に読むことができるようになっています。
【▲ 「Message in a Bottle」キャンペーンの参加申し込み画面。First NameとLast Nameに名前と苗字を入力し（手順1）、NEXTをタップもしくはクリックします（手順2）。画像はNASAの特設サイトを編集部がキャプチャしたもの（手順の説明と個人情報保護のために一部加工してあります）】
画面が遷移したら「Email」の欄にメールアドレス、「Postal or Zip Code」の欄に郵便番号を入力して、「Location」のプルダウンメニューから「Japan」もしくはお住まいの地域を選択します。前の画面から引き継がれた氏名も確認した上で、最後に「SIGN ON」をタップもしくはクリックしましょう。
【▲ 「Message in a Bottle」キャンペーンの参加申し込み画面。Emailにメールアドレス、Postal or Zip Codeに郵便番号を入力し、Locationから住んでいる地域を選択して（手順3）、SIGN ONをタップもしくはクリックします（手順4）。画像はNASAの特設サイトを編集部がキャプチャしたもの（手順の説明と個人情報保護のために一部加工してあります）】
申し込みが完了すると自分の名前が書かれた記念画像が表示されます。この画像は下に表示されている「Download」からダウンロードしたり、「Print」から印刷したりすることができます。この画像は特設サイトの「Check In」ページにアクセスして氏名やメールアドレスなどを入力すれば、いつでもログインしてダウンロードすることが可能です。【2023年11月14日12時】
【▲ 「Message in a Bottle」キャンペーンの参加申し込み画面。申し込みが完了すると記念画像が表示されます（手順5）。記念画像はDownloadからダウンロードして保存することが可能です（手順6）。画像はNASAの特設サイトを編集部がキャプチャしたもの（手順の説明と個人情報保護のために一部加工してあります）】
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文／sorae編集部
