ホワイトソックスの若きスラッガー・ヒメネスに他球団が興味を示す

8月末に就任したホワイトソックスのクリス・ゲッツGMは、先週アリゾナ州スコッツデールで行われたGM会議の場で「私は自分のチームのことが好きではない」と発言して注目を集めた。もちろん、これは「現在のロースター構成が気に入らない」という意味である。ゲッツGMはさらに「アンタッチャブル(=トレード不可)な選手はいない」と発言。先日、ブレーブスへ左腕アーロン・バマーを放出して5選手を獲得したばかりだが、さらなるトレードがありそうだ。

ゲッツGMは26歳の若きスラッガー、エロイ・ヒメネスに対して「複数のチームが興味を示している」とトレードの問い合わせがあることを明言した。「双方にとって意味のある取引にならなければならない」と語っているが、これはつまり、魅力的なオファーが届けば、2026年まで保有権のある若きスラッガーの放出にも応じるということだろう(6年4300万ドルの契約は来季まで、2025年と2026年は球団側に選択権のあるオプション)。

ヒメネスはメジャーデビューした2019年にいきなり31本塁打を記録。新型コロナウイルスのパンデミックの影響で60試合制の短縮シーズンとなった2020年は55試合に出場して打率.296、14本塁打、41打点、OPS.891の好成績を残し、シルバースラッガー賞を受賞した。

2021年以降は毎年故障に悩まされ、フル稼働できないシーズンが続いているが、それでもデビューから5年連続2ケタ本塁打を継続中。メジャー5年目となる今季はキャリアで2番目に多い120試合に出場し、打率.272、18本塁打、64打点、OPS.758をマークした。

まもなく27歳の誕生日を迎えるヒメネスだが、年齢的にもさらなる成長の可能性を秘めている。来季の年俸は1300万ドル、球団オプションは2025年が1650万ドル、2026年が1850万ドルとなっているが、FA市場の相場と比べて特別高いものではなく、強打者の補強を目指すチームにとって魅力的な補強ターゲットと言えるだろう。

懸念点はまだ20代であるにもかかわらず、指名打者としての出場が大半を占めるようになっていること。今季は右翼を14試合だけ守ったが、守備防御点-3という数字が示す通り、守備は得意ではない。大谷翔平の獲得に失敗したチームがフルタイムの指名打者として獲得に動く可能性もありそうだ。

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