レッズ編成本部長 人員整理だけのためのインディア放出に否定的

レッズは今季、エリー・デラクルーズを筆頭に多くの若手内野手が台頭した。全員にレギュラーポジションを確約できないほど人材が溢れており、夏場のトレード・デッドラインのころから2021年の新人王、ジョナサン・インディアのトレードが噂されている。しかし、ニック・クロール編成本部長は「我々はどんなトレード交渉にもオープンだが、ロースターにフィットしないかもしれないという理由だけでトレードするのは意味がないと思う」と語り、人員整理だけを目的としたトレードには否定的な見解を示した。

もちろん、クロール編成本部長のこの発言はトレード市場における「駆け引き」の一部である可能性もある。「レッズがインディアを放出したがっている」という情報が出回ることは、レッズにとって何のメリットにもならないからだ。また、若手の多いチームにおいて、チームリーダーとしての地位を確立しつつあるインディアを積極的に放出することは、クラブハウスの雰囲気にも悪影響を与える可能性がある。

レッズの内野にはインディア、デラクルーズのほかにも、マット・マクレーン、ノエルビ・マルテ、スペンサー・スティアー、クリスチャン・エンカーナシオン=ストランドといった選手たちがいる。インディアを放出すれば、マクレーンとデラクルーズのコンビで二遊間を固定できるようになるが、クロール編成本部長は必ずしもインディアのことを「余剰戦力」とは考えていない。

クロール編成本部長は「今季はほとんどの選手がどこかのタイミングで怪我をしていた。レギュラークラスの選手をベンチに置いておくことは、ロースター編成の失敗ではない。むしろ私はそれを歓迎する」とコメント。経験不足の若手が多いだけに、誰かが不振に陥ってマイナーに降格するということも考えられる。レギュラー枠以上の戦力をキープしておいて損はないというわけだ。

最終的にクロール編成本部長がインディアをトレードする可能性はある。しかし、トレード交渉で足元を見られないためにも、レッズのほうから「インディアを売りたい」という姿勢を見せることはなさそうだ。

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