カージナルスが連日の投手補強 今季15勝のカイル・ギブソンを獲得

カージナルスのジョン・モゼリアック編成本部長は「今オフはとにかく投手だ。最低でも2人の先発投手を獲得したい」と補強ポイントについて語っていたが、その通りの動きを見せている。ドジャースからFAとなった先発右腕ランス・リンと1年契約+オプション1年で合意したのに続き、オリオールズからFAとなった先発右腕カイル・ギブソンとも1年契約+オプション1年で合意。すでに両投手の獲得を正式に発表しており、カージナルスの先発ローテーションに2人のベテラン右腕が加わった。

現在36歳のギブソンは今季オリオールズで33試合に先発して192イニングを投げ、15勝9敗、防御率4.73、157奪三振を記録。メジャー11年間で8度の2ケタ勝利をマークしており、今季の15勝は自己最多だった。夏場にジャック・フラハティとジョーダン・モンゴメリーをトレードで放出し、シーズン終了後にはアダム・ウェインライトの引退もあって先発投手の層がかなり薄くなっていたカージナルスだが、ギブソン(192イニング)とリン(183回2/3)を獲得。約375イニングの労働力を確保することに成功した。

モゼリアック編成本部長は「昨オフは多くの若手選手に多くのチャンスを与える方針だった。今オフはベテランを獲得し、もう少し確実性を増したいと考えていた」と語り、リンとギブソンを獲得した狙いを説明。これでマイルズ・マイコラス、スティーブン・マッツと合わせて、先発ローテーション5枠のうち4枠が埋まったことになる。

ただし、モゼリアック編成本部長は「まだまだやらなければならないことはある」と話しており、投手の補強が完了していないことを強調。今後はブレイク・スネル、山本由伸、ソニー・グレイといったエースを任せられる大物FA投手の獲得に乗り出すとみられるが、争奪戦が激化して価格が高騰した場合、トレード市場での補強にシフトする可能性もあるようだ。

投手陣の崩壊によって1990年以来33年ぶりの地区最下位に沈んだカージナルス。リンとギブソンの獲得で「量」の部分は確保できた。あとはローテーションの軸となる「質」の高いエース候補を獲得したいところだ。

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