「大麻グミ」「大麻クッキー」など疑いの5種類を販売停止に 取締官が沖縄県内の3店に立ち入り 報道陣が集まり物々しく

 いわゆる「大麻グミ」を食べた人の体調不良が全国的に確認されている問題で、九州厚生局沖縄麻薬取締支所と沖縄県は22日、県内の3店舗に、合同で医薬品医療機器法に基づく立ち入り検査に入った。販売しているグミやクッキーなどの商品5種類が人体に有害な「危険ドラッグ」の疑いがあり、商品を検査して安全が確認されるまで販売を停止するよう命令を出した。

 立ち入りは前日の21日に続いて行われた。午後2時ごろ、那覇市松尾の第一牧志公設市場近く、市場中央通りにある店舗に麻薬取締官らが立ち入った。シャッターを下ろした店の前に報道陣が集まり、市場内に物々しい雰囲気が漂った。

 約1時間半で調査を終えると、その後も宜野湾市、名護市内の店舗に順次立ち入りした。 

 3店舗は同じ経営者の系列店で、危険ドラッグの疑いがあると指摘された商品を自主的に提出したという。

 大麻グミに含有されるとして危険性が指摘されている合成化合物、HHCH(ヘキサヒドロカンナビヘキソール)の表示がある液状たばこ(リキッド)は、21日までに3店舗で計600本を廃棄したという。

 HHCHは大麻の有害成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)と化学構造が似ていて、健康被害や幻覚を生じさせる恐れがある。厚生労働省は22日から、医薬品医療機器法に基づき指定薬物に指定した。

店舗に立ち入る麻薬取締官ら=22日午後4時20分ごろ、宜野湾市内

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