日本英語検定協会、2024年度から「英検」の検定料を値上げ 物価上昇や研究・開発コスト増加が主な理由

日本英語検定協会は、2024年度の実用英語技能検定(「英検(従来型)」・「英検 SCBT」・「英検 S-Interview」)の検定料を値上げすることを発表した。従来型の個人/団体・本会場は200円~700円の値上げとなる。

日本英語検定協会によると、検定料改定の主な理由は「物価上昇による原価増」「英検の品質向上のための研究・開発」の2点。物価上昇に伴い、検定実施にかかる費用が上昇し、原価増に伴う検定料の値上げをせざるを得ない状況で、主に外部委託先や仕入先における人件費、用紙費・印刷費、物流費、その他試験運営費などが上昇しているという。また、日本英語検定協会はその時々の英語教育の指針に合わせて検定試験の品質向上に取り組んでおり、さらなる品質向上を見据え、問題作成・採点にかかる研究開発や、制作機能の増強など、品質向上に必要なコストが増加する見込みだという。なお、2024年度には問題形式を改定し、1級から3級のWritingタスク等を増加し、学習指導要領で求められる技能の統合性を高めるとのこと。

2024年度からの検定料は、英検(従来型)の個人/団体・本会場の場合、5級は現在の3,900円→4,100円、4級は現在の4,500円→4,700円、3級は現在の6,400円→6,900円、準2級は現在の7,900円→8,500円、2級は現在の8,400円→9,100円、準1級は現在の9,800円→10,500円、1級は現在の11,800円→12,500円に改定される。準会場は2級~3級を300円~500円値上げし、4・5級は据え置く。

現在、日本英語検定協会では、英語学習者の英語力向上支援と、学校や学習塾等の準会場での受験機会の拡大に取り組んでいる。1検定回あたり、約1万6千の準会場が設けられ、受験者は本会場よりも割安な検定料かつ自宅から近い会場で受験することができる。準会場となる学習塾の中には、所属している生徒だけでなく、近隣の一般の受験希望者を受け入れているところもある。

参考:【日本英語検定協会】2024 年度 実用英語技能検定(英検)検定料改定のお知らせ「英検(従来型)」・「英検 S-CBT」・「英検 S-Interview」

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