「12月、山口市はクリスマス市になる。」 12月1日から、コンサート等で幕開け

 日本で初めてのクリスマスミサ(1552=天文21年)がここ山口で執り行われたとの史実を地域のブランド力向上やにぎわいにつなげようと、「日本のクリスマスは山口から」事業は1997年の初開催以来約25年、地域の人たちの手により続けられてきた。「日本のクリスマスは山口から実行委員会」(岡部達矢委員長)は、今年も「12月、山口市はクリスマス市になる。」と宣言。趣旨に賛同する催しが12月の山口市を舞台に繰り広げられる。その幕開けを飾るコンサートなどが、12月1日(金)から3日(日)にかけて開催される。

セレモニー&光誕祭

 「クリスマス市」の始まりを祝う「クリスマス市セレモニー&やまぐち光誕祭」は、12月1日午後6時から山口サビエル記念聖堂(山口市亀山町4)で開かれる。観覧無料。
 聖堂内でのセレモニーでは、「クリスマス市宣言」がされるのと同時に、聖堂の鐘の音が「クリスマス市」に鳴り響く。そして、山口での日本初のミサで歌われたと記録されているグレゴリオ聖歌「主は仰せになる」や寺岡恵美さんによるパイプオルガンが奏でられ、山口カトリック教会のアルフレド・セゴビア神父による「クリスマスのお話し」、シュルンマーリートによるハンドベル演奏へと続く。さらに、The Voices of Japan(VOJA)、Unlimited tone、ダイナマイトしゃかりきサ~カス、中井智彦、長濱司、アマイア・ロメロによる「歌の奉納」があり、最後は会場に集う全員で、作曲家・宮川彬良の指揮によって「クリスマス市」のテーマソング「きずな」を歌う。
 セレモニー終了後には前庭で、山口のクリスマスの歴史をレーザー光線などを使って表現した「やまぐち光誕祭」が上演される。これは、夜景評論家の丸々もとお氏監修の下、2017年に誕生した約10分間のスペクタクルショーだ。フランシスコ・サビエル(ザビエル)が大内義隆に謁見した場面から、旧サビエル記念聖堂の焼失・再建までが描かれている。今回は初めて、影絵による演出もされる。

▲「やまぐち光誕祭」の一場面

祝賀祭

 同日午後7時からは「クリスマス市祝賀祭」が、ISO’S BAR(山口市湯田温泉4)である。「クリスマス市」の始まりを、美食と音楽で祝おうという催しで、The Voices of Japan(VOJA、3人)、ダイナマイトしゃかりきサ~カス(3人)、Unlimited tone(3人)、中井智彦・長濱司の4組・11人が出演する。
 料金は2万円(料理・ドリンク込)だが、チケットは既に完売した。

宮川彬良

 12月2日(土)には、今年で15回目を迎える「山口きずな音楽祭」(12月25日開催)の特別イベント「宮川彬良先生のご家族とお仲間 クリスマス市にお帰りなさい」が開かれる。会場は山口市民会館(山口市中央2)大ホールで、午後2時から。
 宮川彬良は、同音楽祭で歌い継がれてきた「クリスマス市」のテーマソング「きずな」の作曲者(作詞は湯川れい子)。そのことが、山口市と宮川との「きずな」を生み出し、このコンサートの開催につながった。宮川の「音楽は誰にでも楽しんでほしい」との想いから、高校生以下は無料で、0歳児から入場できる。
 出演するのは、宮川の家族と「仲間」たち。長女の知子(ピアノ)、次女の安利(朗読)、吉村美智子(バイオリン)、内山貴博(フルート)、内山剛博(チェロ)、工藤誠也(ドラム)と宮川の7人に加え、スペシャルゲストとして中井智彦が参加する。
 プログラムは、組曲「少年の時計」、「赤とんぼ」、朗読劇「雪のひとひら」、「きずな」などで構成。NHKEテレでおなじみだった「クインテット」のコーナーもある。
 一般前売料金は3000円。チケット購入および高校生以下無料チケットの申し込みは、山口市文化振興財団チケットインフォメーション(https://www.s2.e-get.jp/web5ap01b/pt/?G=yc91fc7p&app=s1gt0&RTNfld=ycfcp&RTNent=pe&RTNmyp=pm&RTNtik=pt&k=5f55f6c7fda80abe468713c1e1391cde7d6ffe02lp7zct9j)へ。チケットぴあとローソンチケットでも購入できる。全席自由。当日券は3500円。

アマイア・ロメロ

 「アマイアinクリスマス市」は、12月3日午後2時から。山口市とスペイン・パンプローナ市との姉妹都市交流事業として開催される。
 スペイン人の80%が「知っている」と答えたほどの人気を誇る歌手、アマイア・ロメロ(24)が、11月30日(木)から12月4日(月)まで初来日。そして、東京などの大都市でなく、山口市だけで歌う。

▲アマイア・ロメロ

 パンプローナ市生まれの彼女は、同市の「ヤマグチ公園」に子どものころから親しんできた。そして、そこへの想いを楽曲「Yamaguchi」として23歳の誕生日(2022年1月3日)に発表。登録者数約13万2000人の彼女のYouTubeチャンネルでは81万回以上視聴されており、今年1月には日本語版もリリースした。
 同公園は、両市の姉妹都市縁組(1980年)15周年記念事業として、山口市造園協会も協力しつつ、約2年の歳月をかけて1997年6月に完成。そのこともあり、この曲を通じて山口市との交流が生まれ、今回の初来山が実現した。滞在期間中彼女は、夢にまで見た「山口体験」をして過ごすという。
 コンサートの会場は、山口県立大学の桜圃会館(山口市桜畠6)。同大の3サークル(吹奏楽団BLAZE、コーラスサークルSOG、エトワール☆放送局)も協力して実施される。入場は無料だが、フォーム(https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdQt-y7A4cv605r23xTJwMkGXa1dJOGZDy6xrC3vHeaeZjRVg/viewform)からの事前申し込みが必要だ。全席自由。

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 各事業に関する詳細や「クリスマス市」関連イベントについては、公式ウェブサイト(http://www.xmas-city.jp/)を参照のこと。問い合わせは、山口クリスマス市プロジェクト(TEL083-929-3947)へ。

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