最終節の劇的逆転で2年連続PO行きを決めた山形、渡邉晋監督「勢いを生かして」、南秀仁「皆さんを笑顔に」

チームをPOに導いた山形・渡邉晋監督[写真:©︎J.LEAGUE]

モンテディオ山形を率いる渡邉晋監督とMF南秀仁が、2023J1昇格プレーオフ準決勝に向けて意気込みを語った。

24日、2023J1昇格プレーオフ準決勝に向けた出場4クラブのオンライン記者会見が実施された。

今シーズンの明治安田生命J2リーグでは最終節に、プレーオフ圏内のヴァンフォーレ甲府と勝ち点で並ぶ7位で臨んだ山形。リードを許す展開ながらも追いつくと、後半アディショナルタイムに劇的な逆転勝利。ジェフユナイテッド千葉も負けたため、5位でのプレーオフ進出となった。

初戦は25日にアウェイのIAIスタジアム日本平で4位の清水エスパルスと対戦。渡邉監督はプレーオフに臨むにあたり、「我々モンテディオはレギュラーシーズン42試合を戦い終え、最後の1試合でプレーオフ進出を手繰り寄せることができました。勢いを生かしてJ1昇格をつかみたいと思います」とコメント。「初戦はアウェイですが大勢の山形のサポーターも来てくれると思うので、勇敢に戦いたいと思います」と意気込んだ。

キャプテンである南も「シーズン色々なことがありながら、自分たちの力で最終的にプレーオフを勝ち取れたと思うので、応援してくれる方もたくさんいるのでぜひ頑張りたいと思います」とコメント。チャンスを最後に掴めたことを生かしたいとした。

チームの雰囲気について南は「雰囲気はとても良いと思います」とコメント。「ここ最近連勝できている雰囲気が続いていると思いますし、練習から活気もあるので、明日勝てるような雰囲気作りがチーム全体でできていると思います」と語り、気持ちの面でも充実感があるようだ。

山形は2022シーズンもプレーオフに進出。しかし、ロアッソ熊本に敗れて敗退していた。南は経験している中で今回のPOについては「アウェイですが、大きなものが懸かった試合は選手としてすごく楽しみですし、味わいたくても味わえない舞台で、その雰囲気を楽しみつつ、やるべきことを自分たちがやれば、次に進出できると思っています」と語り、楽しみながらも結果を残したいとした。

最終節までは自動昇格の可能性があった清水とのアウェイゲーム。渡邉監督は「警戒するところはたくさんあるので、喋り出すと時間がかかります」と語りながら、「個人の能力は高く、J2屈指だと思うので、融合されるともっとパワーが増すので、最大限警戒しなければいけないです」とコメント。「それを我々が戦う上で、受けに回ると利益が生まれないので、我々が攻守で仕掛けることが大事だと思います」とし、しっかりと自分たちから仕掛けていきたいという。

また「レギュラーシーズンを5連勝で終えました。その5試合を戦う時点で共有したのは、1つずつ勝ち続けなければ道は開けないし、勝ち続ければ道は開けるだろうと進めてきました」とメンタルの準備を選手たちにしてきたと明かし、「それが我々にとっては2つ延びたというだけで、難しく考えることはないです。目の前の試合で勝ち続けることに取り組むだけで、難しくも考えず、特別なアプローチもしていないです」と、平常心を保ちつつ、シーズン終盤戦と同じ戦いをしていきたいとした。

アウェイゲームでも山形の後押しをするサポーターは多く集結するはずだ。渡邉監督は「席割りの関係でスタジアムに入りたくても入れないことを聞いています。それでも数では劣るかもしれませんが、これまで年間通して支えてくれた彼らの想いや熱量は十分伝わっています」とコメント。「彼らの姿を見たり声援を受ければ感じられるので、強烈な念を送ってほしいと思います」とし、「パブリックビューイングや中継で観られる方も同じ思いを送ってくれると思うので、そうした方の思いを背負って戦えればと思います」と語った。

南も「サポーターの皆さんはどこのアウェイでも来てくれると思います。今回はアウェイの席を埋めてくれると思いますし、心強いです」と語り、「シーズン中は悔しい思いをさせてしまった時期もありますが、こうした状況で戦えるので、応援してくれるサポーターの皆さんを笑顔にできるように勝利できればと思います」とコメント。決勝へと駒を進めると意気込んだ。

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