北軍事偵察衛星打上げ後、地球周回確認と防衛相

 木原稔防衛大臣は24日、北朝鮮が21日午後10時43分に打上げた軍事偵察衛星について「何らかの物体が地球を周回していることを確認した」と米国、韓国と連携して分析を進めた結果として、打上げに成功した可能性を語った。

 政府はこれまで「北朝鮮が北朝鮮北西部沿岸地域東倉里(トンチャンリ)地区から衛星打ち上げを目的とする弾道ミサイル技術を使用した発射を強行。発射された1発は複数に分離し、1つ目は午後10時50分頃、朝鮮半島の西約350キロメートルの東シナ海上の予告落下区域外に落下。2つ目は午後10時55分頃、沖縄本島と宮古島との間の上空を通過し、午後10時57分頃、沖ノ鳥島の南西約1200キロメートルの太平洋上、我が国EEZ(排他的経済水域)外の予告落下区域内に落下した」と発表し「地球周回軌道への衛星の投入は確認されておりません」と説明してきた。

 朝鮮中央通信は22日に北朝鮮が21日午後10時42分28秒に打ち上げた「軍事偵察衛星」(マリンギョンー1号)を新型衛星キャリア・ロケット「チョンリマー1型」に搭載して「成功裏に打ち上げた」と打ち上げ成功を報じていた。

 合わせて「国家航空宇宙技術総局は今後、早い期間内に数機の偵察衛星を追加発射し、南朝鮮地域と共和国武力の作戦上の関心地域に対する偵察能力を引き続き確保する計画を党中央委員会第8期第9回総会に提出することになる」と報じ、軍事偵察衛星の次期打ち上げも早期に行うことを示唆している。今回の打ち上げには朝鮮労働党総書記の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が「現地で偵察衛星の打ち上げを参観した」とも報じていた。(編集担当:森高龍二)

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