石原さとみの3年ぶりの連ドラ復帰作「Destiny」が来春放送

石原さとみが、2024年4月にスタートするテレビ朝日系連続ドラマ「Destiny」(火曜午後9:00。開始日未定)で主演を務めることが分かった。石原にとって3年ぶりの連ドラ復帰作であることに加え、テレビ朝日のドラマに出演するのは、2010年の「霊能力者 小田霧響子の嘘」以来14年ぶりのこととなる。

石原が演じる主人公は、横浜地方検察庁中央支部の検事・西村奏。中学生の時、検事だった父を亡くしたことをきっかけに、母の故郷・長野県に移り住み、そのまま地元大学の法学部に進学する。そこで出会った4人の仲間と共に、司法試験に向け苦楽を共にする一方、恋に、けんかに、友情にと生まれて初めての青春を謳歌し、絆を深めていた。しかし、司法試験資格のためのロースクール入試を間近に控えたある日、ある人物の死によって、彼女の運命は大きく動くことになる。それから12年の月日が流れ、舞台は長野から横浜へ。念願の検事になって6年。35歳の奏の前に、“あの事件”以来消息不明だった同級生が現れ、再び“過去”と向き合うことになる。

3年ぶりの連ドラ出演に不安と緊張があったという石原。しかし「脚本の吉田紀子さんとプロデューサーの中川(慎子)さんが作成された企画書に驚かされました。最終回までの流れとともに、主人公・奏をはじめ、全キャラクターの生い立ちから現在に至るまでが細かく書かれていました。それぞれの人間性がよく分かり、全体感も把握でき、先の展開の内容の濃さに大変驚きました」と、物語のすべてが完成していたことで安心できたと語る。

さらに、「現場では、出演者、そしてスタッフの皆さんの熱量とミリ単位のこだわりにうれしさと勇気をいただきました」と、久しぶりにドラマの現場に戻っての喜びを表し、「4月放送なのでまだ先ですが、心を踊らせながら共に放送を待ち望んでもらえたらうれしいです」とメッセージを寄せている。

本作の脚本を手掛ける吉田氏は、これまでドラマ「Dr.コトー診療所」シリーズ(フジテレビ系)、「友情~平尾誠二と山中伸弥『最後の一年』~」(テレビ朝日系)、映画「涙そうそう」(2006年)や「ハナミズキ」(10年)など数多くのヒット作を生んできた。意外にも法曹界を舞台に描くのは初めてのことだそうで、「数日間悩んだ挙句、ふと1本の古い無声映画を思い出しました。20代の頃、劇場で見た活動弁士&楽団付きの『滝の白糸』。若き日に恋に落ちた法学部の学生と、旅回り劇団の女優。女優は苦学生の彼を助けるために学費を援助し、彼は無事司法試験に合格する。だがその2人が、数年後に出会った時には…。この映画が、抜群に面白く、その頃はまだ脚本家にもなっていない私でしたが、家に帰り、そのプロットを、記憶が鮮明なうちにと、必死に書き留めたほどでした。そんな“運命に翻弄(ほんろう)されるような恋人たちの話”を書けないか…。しかもピュアなラブサスペンスを。『滝の白糸』がヒントになり、ドラマの脚本はスタートしました。試行錯誤、紆余(うよ)曲折、喧喧囂々(けんけんごうごう)いろいろありながらも『Destiny』は、出来上がりました」と、本作誕生の経緯を明かしている。

なお、演出は、映画「僕の初恋をキミに捧ぐ」(09年)、「潔く柔く」(13年)、ドラマ「君の手がささやいている」シリーズ(テレビ朝日系)などの監督・新城毅彦氏が担当する。

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