【竹内さくらのスペイン記】MotoGPでリカルド・トルモを隅々まで探索。中上貴晶選手は スペインでも大人気!

 11月24~26日、MotoGP最終戦バレンシアGPがリカルド・トルモ・サーキットで開催されました。FIM MiniGP WORLD FINALも終わり、ひと段落がついてからレースを観戦したレースアナウンサーの竹内さくらさんが、観客席やコースサイドの様子をお届けします。

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こんにちは! レースアナウンサーの竹内さくらです。

アナウンサーとして成長すべく、知見を広げるためにヨーロッパ開催のMotoGPを観に来ました! 場所はモータースポーツの盛んなスペイン。

もうひとつの目的、平日開催のFIM MiniGP WORLD FINALは無事見届けることができました。
そちらの記事はこちらをご覧ください。
【竹内さくらのスペイン記】小学6年生ふたりがMiniGP世界戦に挑戦。日本を飛び出しバレンシアへ
【竹内さくらのスペイン記】ふたりの夢は『MotoGPのチャンピオン』。バレンシアで得た貴重な経験と悔し涙、そして2位に日の丸

日本を飛び出して初めての海外!
今までにバレンシアやMotoGP観戦の記事はautosport webにいくつかあるので、スペインへの感動含め、私が面白かったこと・伝えたいことをお届けします! レース内容にはほぼ触れないので、雑多な現地リポートをお楽しみ下さい。

今年は最終戦までMotoGPのチャンピオンが決まっておらず、フランセスコ・バニャイアVSホルヘ・マルティンの構図。そしてMotoGPの中上貴晶選手を筆頭に、日本人ライダーも活躍中! 来年は違う体制になる選手もいるので、ますます最終戦の走りに注目です。

巨大バナーはフォトスポットに! MiniGPの富樫選手・国立選手もかっこよくポーズ

■どんなサーキット?
戦いの舞台はスペインのバレンシア。サーキットの名称は『Circuit de la Comunitat Valenciana Ricardo Tormo』。シルクイート・デ・ラ・コムニタート・バレンシアーナ・リカルド・トルモと読むそうですが、一般的にサーキット・リカルド・トルモと呼ばれています。観客は1個所からコースのほとんどを見渡すことが出来るサーキットです。

場内図。ほぼ一周を囲む客席レイアウト

メインストレートからスタジアムの様に客席がコース外周にぐるっと続いていて、最初はその席数に圧倒されました。果たしてどれぐらい埋まるのかなーと平日はその空席を眺めていましたが、なんと日曜にはチケットSOLD OUT!

金曜日 17,034人、土曜日 85,811人、日曜日 93,044人で合計19万5889人が来場。人でいっぱいのスタンド席からは熱気が立ち登っているのが分かります。こんなにたくさんの方がレースを見に来てるんだ! と見たことのないスケールに驚き、心から感動しました。

1コーナースタンド席から。コース外の舗装路面が日本よりかなり広い/平日撮影
大賑わいのValenciaGP。メインストレートから1コーナーへ、迫力のコーナリングを見ました

GPライダーと1番お近づきになれるHERO WALKは人人人! 人でいっぱい! 日本GPでも行われましたがレッドカーペットが敷かれたエリアをライダーが歩き、その周りにいる観客がセルフィーで写真を撮ったり、サインをおねだりできる大チャンス。やはりスペイン人ライダーへの応援の声が大きいです。特に人気なのはマルク・マルケス。そしてチャンピオン候補のホルヘ・マルティン。

HERO WALKでは待ち構えていたファンが少してもライダーを捉えようと必死!

サーキット内で全体的にモニターの数が多いのがとても良かったです。スタンド席にはいくつも設置され、メインビジョン、カフェ、パドックを歩いてもオフィシャルの仮説大型モニターがいくつも。やっぱりどこにいても随時展開を見れるのは嬉しいです。

■観戦の服装
11月のバレンシアは朝晩は10度以下まで冷え込みますが、昼間は日差しが夏のようで半袖になるくらい。FIM MiniGPを含め1週間滞在しましたが、毎日カラッと雲のない青空! ライダーにとっても観客にとっても有難い天候。私は朝晩はダウンを着て、中はTシャツ+ジャケットやパーカー。日本より日差しが強いのでサングラスは必須アイテムです。

私はトランスフォーム作戦! クラスによって脱ぎ着します

■アクセス
・車
バレンシア空港から車であれば通常15分で行くことができるので海外からもアクセス良好! 私はレンタカーで移動。日曜日はサーキットへ向かう大渋滞が発生するのでかなり早めの移動が必要です。ここでとっても驚いたのが、サーキット渋滞の対策で反対車線の1車線を特別に使用していたこと。私達も反対車線を走ってサーキットへ。

交通誘導は白バイの警察官が行っていました。ちなみにスペインは四輪は欧州車&ハッチバックばかり。セダンは見た記憶がないし、ミニバンも日本車もたまにしか見かけませんでした。

・バイク
バイクでの来場者も非常に多く、ヨーロッパらしく95%以上がふたり乗り。日本車がかなり多くて嬉しかったな。見た感じは、BMW、Kawasaki、YAMAHA、Ducatiの順に多くて、種類で言うとツアラーが圧倒的に多かったです。排気量は600cc以上がほとんどで、それ以下はほぼ見かけず。意外なことにカスタム車は少なくて、マフラーも足回りもノーマルのまま乗ってる方が大半でした。

バイク駐車場:ずらっと並ぶバイク達の半分位は日本車でした。嬉しい!

■ゲートでは荷物チェック?!
ゲート・駐車場はサーキット外周にいくつかあるのですが、ゲートではチケットの確認や人によって荷物チェックが行われます。

入場ゲートのひとつ。ワクワクが高まります!

私はここで2回荷物チェックをされました(笑)。ドキドキしたけどリュックを開いただけで終了。チェック完了後には警備の方が「アリガトー」と言ってくれて、私は思わず笑顔になりました。スペインの方は「ありがとう」を知ってる方が多くて、滞在中はたくさんの「アリガトー」をもらいました。

アジア人が少ないからか、かなりの視線を感じます。とにかく目が合いまくるので、ニコッと口角を上げるようにしていました。そうすると向こうもニコッとしてくれたり、挨拶してくれます。笑顔大事!

■国を挙げての警備体制!
ゲートを見守るのは武装軍警察。かっこいい! 騎馬隊も場内を闊歩し、警察犬もパトロール。軍仕様バイクも走っていました!

騎馬隊。威厳や文化を感じます
軍仕様バイク(と思われる)偶然通りかかってラッキー

■我らが中上貴晶選手は海外でも大人気!
偶然金曜日に発見したMotoGPライダー中上貴晶選手のプチトークショー&ファンタイム。こんなにたくさんの方が中上選手の元へ集まってました。皆さんのパワーがすご過ぎて、私は全く近付けません(笑)

スペインでもこんなに人気! 日本人として鼻が高いです
MiniGP決勝前には激励に駆けつけてくれました! 今度は私達が応援する番!

■外周路を歩いてみました
せっかくなので外周路を歩いてみました。同じファストフード店と一部ライダーのグッズショップはチェーン店のようにいくつも点在。ややアップダウンはありますが、なだらかなので歩きやすいです。

2コーナー付近の土手からの景色。改めてすごい人の数!
スポンジバリアの切れ目から最終コーナーが見えます

勾配や、路面のバンク、ライダーの凄さ、やっぱり現地に来ないと分からないことがあり、それを見て感じられた時には感動があります! 最終コーナーは画面で見ていたよりずっと難しそうでした。

■お土産は早めに手に入れよう!
鉄則「金曜日に買うべし!」
MotoGPで楽しみのひとつなのはグッズ購入! 開催サーキットでしか手に入らないもの、セールでお得商品や、来年はチームが変わって販売出来なくなるアパレルもあります。人気商品はすぐ売り切れになってしまうので、落ち着いて選べる金曜に買うべし。私も早速お目当てをGETしました!

一目惚れはオフィシャルTシャツ2023! よく見るとGPの色んなコースが!
円安なのに調子に乗って色違いも買いました!
マグカップは早々に売り切れ! このマグにもGPコースが賑やかにあしらわれています
色んな種類が選べるのも早いうちだけ! コミックverも捨て難かった

AMARILLAスタンド席の下にあるサーキット・リカルド・トルモのオフィシャルショップも必見! 間違いなくここでしか手に入らない商品です。キーホルダーやマグ、パスケースなど小物が充実しているのでお土産にもぴったり。

ラフなタッチのコース図がおしゃれなマグも購入!
サーキットオフィシャルショップ店内

オフィシャルショップやマルク・マルケス選手のショップはかなり店舗数が多いので、売り切れと言われてもめげずに他の店舗を回ってみて下さい。アッサリ在庫があったりします。スタッフの方はすぐに見つからないと「無い」と言いがちなので、諦めずにもう一度行ってみたり、違うスタッ
フさんに聞いてみるといいかもしれません。

さて、すっかり長くなってしまいました。一緒にサーキット・リカルド・トルモを回ってるような気持ちで見てもらえたら嬉しいです!
次のリポートにスペインのMotoGPごはんや、ホスピタリティ、サービスロード、現地ファンのPICK UPなどを綴って参ります。

続きもお楽しみに!

2021年に描かれたバレンティーノ・ロッシの壁画

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MC・レースアナウンサー
竹内さくら
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