【MLB】 メッツ、レッドソックスらが大谷争奪戦から撤退か ESPNの大物記者報じる 少なくとも800億円超えの契約に? 

写真:大谷翔平©Getty Images

現地3日にスタートするウインターミーティングを前に、ほとんど情報が出てきていなかった"大谷争奪戦"が動き出しているようだ。

現地1日、『ESPN』の大物記者ジェフ・パッサンが記事を更新。同記者の情報筋によれば、レンジャーズ・レッドソックス・メッツの3球団は、大谷翔平の獲得を目指す球団の一部だったが、今では他の選手に目を向けているという。

今季世界一のレンジャーズ、そして人気と資金力を兼ね備えるレッドソックスとメッツが"撤退"したと言われる今、どのチームが大谷争奪戦にとどまっているのか。

パッサンはドジャース・カブス・ブルージェイズと古巣のエンゼルスが、獲得レースに残っていると報じた。大谷の獲得を優先しているとも報じられていたジャイアンツは、意外にもこの争奪戦における立ち位置は不明と同記事には記されている。

『MLB.com』のマーク・フェインサンド記者をはじめ、大谷がウインターミーティング終了の1週間後までに移籍先を決めると多くの関係者が予想していたにも関わらず、大谷争奪戦の具体的な情報は出てこないままだった。しかし、X(旧Twitter)で110万人を超えるフォロワーを持つ敏腕記者パッサン氏によって、新しい情報がもたらされた。

"撤退"したと言われている3球団は、以前から大谷の移籍先候補に挙げられていた球団だった。

今季の王者レンジャーズは、これまでのFA市場における大胆な投資が実を結んだことからも、大谷の獲得候補に挙げられていた。しかし、クリス・ヤングGMは現地29日に「我々はFA市場で活発に動くつもりだが、恐らく過去のオフシーズンほどのレベルでは費やさないだろう」と、3億ドル超えでコリー・シーガーを獲得したような"大物獲り"の再現を否定していた(『ダラス・モーニングニューズ』)。ここからも、レンジャーズ撤退の報は正確と言えるかもしれない。

吉田正尚擁するレッドソックスは、ポジションの兼ね合いが大谷にフィットしていなかった。レッドソックスの最大の補強ポイントは先発投手であり、少なくとも来年は投手として稼働できない大谷はニーズを埋める存在とは言い難かった。さらにDHにしても、守備に難を抱える吉田をDHに回すことが考えられており、完全に空いていたわけではない。今季は贅沢税を下回る努力をしたレッドソックスが、ニーズにハマらない大谷に大枚を叩く理由は確かに薄かった。パッサン氏の同記事によれば、レッドソックスは山本由伸の移籍先候補に挙がっている。

メッツもローテーション強化が課題だった。レッドソックスと並んで山本獲得の候補に名を連ねており、今後はそちらに注力するつもりかもしれない。中長期的な視点に立ち、今夏はいったんベテランの主力をトレードしてステップバックを図ったメッツ。投手・大谷の復帰と目指す勝負の時期が被りそうであることからも、大谷はフィットする存在と言って良いだろうが、獲得を見送るのかもしれない。

また、パッサン氏の情報筋は大谷の契約規模について「少なくとも5億5000万ドル(約808億円)で契約を結ぶだろう」とし、別の情報筋は「6億ドル(約882億円)に達する可能性がある」とすら述べていた。大谷がどこと契約しようと、北米スポーツ史上最高額の天文学的契約は間違いなさそうだ。

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