玖珠町にジャズを聞かせて育てた「ジャズ米」 栽培2年目、音楽好きの間などで話題【大分県】

ジャズ米の収穫前、田んぼで演奏してPRする原健太郎さん=玖珠町
ジャズ米を手にPRする原健太郎さん

 【玖珠】日本穀物検定協会の食味ランキングで最高の「特A」を何度も獲得するなど米どころとして知られる玖珠町に、ジャズを聞かせて育てたユニークなコメがある。その名も「ジャズ米」。栽培2年目で、音楽好きの間などで話題となっている。

 ジャズ米は町内小田の原農園で、園主の原孝芳さん(74)の息子健太郎さん(48)=町職員=が作っている。「植物にも意識がある」というテレビ番組を見て、コメに自身が好きなジャズを聞かせてみようと発案。昨年、孝芳さんが栽培するコメの一部に、育苗段階でスタンダードなナンバーを聞かせ続けた。

 小田地区は、年号が平成になった際の大嘗祭(だいじょうさい)で献上米を作った全国2カ所のうちの一つ。化学肥料を使わず、微生物の働きなどを生かした農法にこだわる孝芳さんのコメ「原さんちのおこめ エンペラーライス」は全国から注文が入る。

 「元々がおいしいコメにジャズを聞かせたら、例年より『スイング』している気がした」と健太郎さん。

 ジャズ米として試験的に販売したところ、音楽関係者らが買い求め、今年も新米を出した。

 健太郎さんは「原農園のスピンオフブランドであり、音楽ファンにも興味を持ってもらえたらという願いがある。おいしさや違いは直接、確かめてほしい」と話す。

 町内の道の駅「童話の里くす」(帆足)や、生演奏イベントで人気の喫茶店「ログカフェ赤とんぼ」(山田)で販売している。玄米と白米があり、価格は玄米3キロで1700円から。

 問い合わせは原農園(090.8288.6092)。

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