ホワイトソックスの先発右腕シースがトレード市場で人気を集める

今オフは多くの有力投手がトレード候補に挙がっているが、そのなかで最も人気を集めているのはディラン・シース(ホワイトソックス)だ。タイラー・グラスノー(レイズ)、シェーン・ビーバー(ガーディアンズ)、コービン・バーンズ(ブリュワーズ)といった他のトレード候補と異なり、FAまであと2年保有できるという点が他球団にとって大きな魅力となっている。今オフは先発投手の補強を必要としているチームが非常に多く、シース争奪戦にも多くのチームが加わっているようだ。

現在27歳のシースは2017年7月にホワイトソックスがホセ・キンタナをカブスへトレードした際、交換要員の1人としてエロイ・ヒメネスらとともにホワイトソックスに加入。2019年にメジャーデビューすると、短縮シーズンの2020年に先発ローテーション定着を果たし、2021年には自身初の2ケタ勝利(13勝)をマークした。

2022年は32試合に先発して自己最多の184イニングを投げ、14勝8敗、防御率2.20、227奪三振の好成績を残し、サイ・ヤング賞投票で2位にランクイン。今季はチームが低迷するなか、33試合に先発して177イニングを投げ、7勝9敗、防御率4.58と成績を悪化させたが、214個の三振を奪い、2021年から3年連続となるシーズン200奪三振を達成した。

「MLBネットワーク」のジョン・ポール・モロシ記者によると、シースのトレードをめぐって「強力な市場」が形成されており、多くのチームがシース獲得を狙っているという。モロシ記者はホワイトソックスとトレード交渉を行っている具体的なチーム名として、ドジャース、ブレーブス、オリオールズの3つを挙げている。

一方、米全国紙「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者は、「シース獲得を熱望しているチーム」として、上記の3つに加え、カージナルスの名前を挙げている。すでにソニー・グレイ、ランス・リン、カイル・ギブソンを獲得して先発の頭数を揃えたカージナルスだが、先発ローテーションのさらなるアップグレードを目論んでいるようだ。

なお、ホワイトソックスはトレードの対価を最大化するために、移籍市場の動向を見守りながらシースのトレード交渉を行っていく方針。シース放出を急ぐことはないとみられている。

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