県内タクシー運賃、1割値上げ

 

栃木県内のタクシー運賃が4日から1割ほど値上げになりました。約3年ぶりの値上げで、タクシー運転手の人材確保や労働条件の改善が狙いです。

 4日からのタクシーの新しい運賃は、初乗り運賃が従来の1.1キロ500円から1キロ500円に、加算運賃が従来の271メートル100円から246メートル100円になります。

 県タクシー協会は「初乗り運賃1キロ500円」というステッカーや新しい運賃表、さらにタクシー運転手へのマニュアルをつくり、協会加盟の事業所に配布して運賃改定に備えました。

 4日は、関東運輸局栃木運輸支局の古谷野正久支局長ら職員3人が、JR宇都宮駅のタクシー乗り場で約30分にわたり、客待ちのタクシーを点検しました。運賃の変更を周知し利用客が戸惑わないように、運賃改定のステッカーや新しい料金表が掲示してあることなどを、1台ずつチェックし、全部の車両が対応していることを確認しました。

 今回の運賃改定の背景には、物価高騰への対応とタクシー運転手不足に伴う労働環境の改善、人材確保があります。県タクシー協会によりますと、県内のタクシー運転手は2008年に2809人だったのが、今年(2023年)10月末現在は1684人で、1000人以上減少しています。

 県タクシー協会は、今回の賃上げの増収分を運転手の賃金に反映し、

なり手を確保したい考えです。

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