沖縄県議会が空転5時間超 辺野古巡る玉城デニー知事の答弁に自民が反発 「新基地建設ではなく代替施設だ」

 5日に始まった沖縄県議会(赤嶺昇議長)11月定例会の代表質問が空転している。午前10時から始まり、中川京貴氏(沖縄・自民)が最初の質問に立ったが、午前11時20分ごろから空転。午後4時40分現在、再開の見通しは立っていない。

 議会が空転したのは、中川氏が「普天間飛行場代替施設建設事業」と述べた質疑に対し、玉城デニー知事が同事業を「辺野古新基地建設」という表現で答弁したことに、自民会派が反発。中川氏らは「われわれの質疑に沿った正式な名称を用いて答弁していない」とし、自民会派18人が退席する展開になっている。

 赤嶺議長はこれを受け、本会議を休憩させた。本会議休憩中、県執行部は国が主語となる文章の場合は「普天間飛行場代替施設建設事業」と答弁し、県が主語となる場合は「辺野古新基地建設」という表現を用いるという使い分けを自民会派に説明したが、自民側は「政治信条があらわになる『辺野古新基地建設』という表現が使用できるのは知事のみだ」とし、部長答弁などで使用するのは受け入れられないと提案を一蹴した。

本会議が休憩に入り誰もいなくなった沖縄県議会の議場=5日、県議会棟

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