ロックンロール・パンク・バンド"LINK"、アジカン後藤との共同プロデュースによるニュー・アルバム『太陽と月のビートニクス』が本日リリース! アルバムより「シンシャ」のMVも完成!

1997年、横浜の同じ高校に通う同級生3人によって結成されたロックンロール・パンク・バンド、LINK。 柳井良太(Vo/G)のハスキーボイスと小森誠(Vo/B)のエッジの効いたハイトーンボイスから生み出されるツインボーカル・スタイルに山上教経(Dr/Cho)が加わった3ピースならではのソリッドなサウンド、精彩に富むメロディライン、Vo.柳井の文学的な歌詞という多彩な魅力で、結成から25年に渡りファンの心を掴んできた。

本日12月6日(水)、後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)との共同プロデュースによる12年ぶりのニュー・アルバム『太陽と月のビートニクス』が満を持してリリース。アルバムから「シンシャ」のMVも公開となった。 MVは柳井の友人でもある、映画監督の柴田啓佑氏による作品となっている。 ▼アルバム配信リンク:https://lnk.to/9oDkVa

▼「シンシャ」Music Video:https://youtu.be/rlIM5wORUzY

また、リリースを記念し、メンバーの柳井、小森、山上の3人と、アルバムの共同プロデュース、レコーディングとミックスを手掛けたアジカンの後藤正文、LINKと旧知の仲であるという喜多建介が本作の魅力を語るオフィシャル・インタビューも公開された。

▼オフィシャル・インタビュー:https://www.onlyindreams.com/interview/2023/11/ 「2023年のLINKのいちばんかっこいい瞬間を記録できたかなと思います。とてもかっこいいし、潔いし、“これぞパンク”っていうアルバムだと思う。3人の人生を感じます」と言う後藤に、「今の僕らのそのままを録ってもらえたので、大満足しています」(山上)、「(レコーディング過程では)思い出になることがいっぱいあったし、たくさん笑ったし、ほんとにいい経験ができた。僕たちの人生が反映された、最高のアルバムができたと思います」(小森)、「世界とか今の日本に一石を投じるような音源になったので、やった甲斐があったと思う。発売がすごく楽しみだし、俺たちの言っていることを聴いてくれ! って思える仕上がりになりました」(柳井)と、アルバムへの確かな手応えを次々と言葉にするメンバー。その他、各曲への思い、アルバム・タイトル『太陽と月のビートニクス』の由来など、アルバムを紐解く貴重なエピソードが満載のインタビュー、アルバムと合わせてぜひチェックを。 また、先週末、12月3日にASIAN KUNG-FU GENERATIONをゲストに迎え、川崎CLUB CITTA’で開催された「LINK 結成25周年ライブ」のレポートも到着。 ▼ライブ・レポート掲載URL:https://www.onlyindreams.com/interview/2023/12/ 25年という確かな歩みと変わらぬバンク・スピリットにあふれるLINKのパフォーマンスにオーディエンスが応え、度々モッシュピットが生まれるほど、ステージと会場との一体感が感動的な盛り上がりをみせた25周年記念ライブの模様を伝えるレポートだ。 2024年5月には東京・大阪・北海道でのアルバムリリースツアー“『太陽と月のビートニクス』Release Tour 2024”も決定。 各会場ゲストを迎えてのツアー、詳細はバンドのオフィシャルサイト・SNSにて随時発表を予定している。 結成後、瞬く間に日本のインディーシーンで圧倒的なファンベースを築き上げ、Green Dayビリー・ジョー・プロデュースによる海外進出を果たし、一時解散、そして復活と数多くの経験を積んできた彼ら。12年ぶりのフルアルバムをリリースし、再び新たな章を迎えたLINKの今後に引き続き期待したい。 なお、結成25周年を記念した特設サイトもオープンしている。デビュー以来ライブツアーなどで交流の深いアーティストや関係者29名からの25周年を祝福するメッセージを公開中だ。同世代の仲間たちが時々の思い出を交え、LINKの今までそして、これからにエールを送るLINK愛にあふれるメッセージもぜひチェックを。

LINK結成25周年記念ライブ ライブ・レポート

LINK結成25周年記念ライブ。会場となる川崎クラブチッタは、1997年に活動を始めた彼らが一度2008年に解散した場所。そして2010年に活動再開を宣言した場所でもある。ここでやることがまずは大事だった。 当日のフロアは、前方に詰めかける人々がいると同時に、各々自由に身体を揺らして後方で楽しむ観客の様子も伺えた。当日券を求めるファンもけっこういて、さらには「おお、久しぶり!」と笑顔を交わす30〜40代の客も多数である。常に若者たちでソールドアウトになることだけが、バンド活動の理想ではない。 「25年、四半世紀も音楽を続けられていること自体が成功だと思う」と語ったのは、オープニングで登場したアジアン・カンフー・ジェネレーションの後藤正文だ。 そのアジカンは、最新作『サーフ ブンガク カマクラ(完全版)』の楽曲を中心にプレイ。軽やかなギターロック、さらには「遥か彼方」や「Easter」などパンキッシュな曲も放出。LINKとライブハウスでやることを意識したセットリストは今ではかなり貴重なものだ。後藤が両足を開いて高々とジャンプを決めた瞬間は、近年激レアすぎるワンシーンとなっていた。

すっかり温まった会場に登場したLINK。一緒にアガっていこうぜ、と叫んだ柳井良太(Vo/Gt)が歌い出す一曲目は、今年3月にリリースされた「月の花」だ。まっすぐなメッセージが乗ったシンプルなパンクロック。これはLINKのほとんどの曲に共通することで、メジャーコードを多用する展開、終始全力で叩きまくるドラムなど、こう来て欲しいと思う予感がバチッと叶えられるところに喜びがあり、男臭いガナリ声の柳井と、高音域がよく伸びる小森誠(Vo/Ba)の声が重なった瞬間はたまらない。この魅力は本当に初期から変わらないことを実感する。 嬉しそうに山上教経(Dr)もコーラスに参加するのは4曲目の「REASON TO LIVE」から。解散前、まだ英語の歌が多かった時代の曲だ。日々の実感を込めた言葉選びより、ガムシャラな勢いで作る一体感が楽しかった時期。だがそれは過去のものではなく、今もフロアにはモッシュピットが生まれ、続々とダイバーが湧いてくる。一度始まれば日本語だろうと英語だろうと客の動きは止まらない。「俺たちだけでライブは完成しない。お前も演奏してここで出来上がるのがライブだから。一緒にライブを作ろうぜ」という柳井のMCにあったように、初期の曲だけ派手に盛り上がり、再結成後の曲はまったり体を揺らす、といったような差がなかったのは特筆すべき光景だろう。

結局同じなのだ。日本語でも英語でも、高速ツービートでもエイトビートでも、LINKはずっとパンクロックをやっている。シンプルなスリーコードで、パワフルなビートで、こねくり回さない正直な言葉で、日々の面倒臭い煩悶を吹き飛ばす。LINKが続けてきたのは25年だが、遡れば45年前からそうだったのだろう。ピストルズが、クラッシュが、ラモーンズが伝えてくれた勇気の出し方を、彼らはそのまま継承している。大人ゆえの複雑な事情など知らんとばかりに柳井が言う。「お前に言ってんだぜ、自殺する前にパンクロックを!」。 本編だけで全25曲。アンコールも含めると29曲。相当長いように思えるが、バチッとアガってパスンと終わる曲ばかりなので弛緩することは一度もなかった。アジカン後藤のMCを引き継ぎ、後半、小森が語り出す。「高校生の時にバンド組んで25年続けてこれたのは、宝くじに当たるよりすごいことだと思ってる」。こんな美しい言葉を笑って言えるのが今だ。 1回目のアンコールでは後藤正文がゲストに招かれ、ニューアルバムから「ブライトシティフォーエバー」を披露。実に12年ぶりのアルバムで、プロデュース/エンジニアは後藤が担当している。アジカンとLINK、音楽性や方針は同じではないだろう。ただ、地元神奈川の思い入れある会場で、フロントに立った柳井と小森と後藤の3人が、輝く街は永遠だと歌う気持ちは完全にひとつだったと思う。演奏後、メンバー全員と後藤ががっちり交わしたハグもまた、とても美しいものだった。 (Text:石井恵梨子)

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