名捕手モリーナがカージナルスの「編成本部長付特別補佐」に就任

2022年まで19シーズンにわたって正捕手としてチームを牽引したヤディアー・モリーナがカージナルスに戻ってきた。日本時間12月7日、カージナルスはモリーナがジョン・モゼリアック編成本部長付の「特別補佐」に就任したことを発表。今後は必要に応じてチームをサポートしていくことになる。当初、カージナルスはモリーナをフルタイムのコーチとしてスタッフに加えることを考えていたが、プエルトリコで暮らすモリーナの家庭の事情もあり、フルタイムのコーチ就任は見送られることになった。

カージナルスとモリーナの話し合いは10月上旬にスタート。アダム・ウェインライトの引退セレモニーにモリーナが出席したときから交渉が行われていたとみられる。モゼリアック編成本部長によると、カージナルスは当初、モリーナがフルタイムの「アシスタントコーチ」に就任し、チームに帯同することを希望していたという。しかし、モリーナの家庭の事情がそれを許さず、最終的にはアドバイザー職として「編成本部長付特別補佐」の肩書を与えることで決着した。ただし、シーズン中にはモリーナがユニフォームを着てダグアウトに入る可能性もあるという。

モゼリアック編成本部長は「少しだけヤディがいてくれるだけでもヤディがいないよりはいい」とコメント。「彼はカージナルスの殿堂入りを果たすだろうし、メジャーリーグの殿堂にも入るだろうし、カージナルスの象徴だ。オリバー・マーモル監督を助けてくれるだろうし、マイナーでも指導を行ってもらうつもりだ。彼の得意分野である捕手部門に特化させるつもりはなく、ピッチャーやコーチ陣と多くの時間を過ごし、彼らを助けてあげてほしい。そこにヤディを招聘した意味がある」とモリーナをチームに呼び戻す狙いを説明した。

モゼリアック編成本部長は、今週テネシー州ナッシュビルで行われたウィンター・ミーティングの場で「モリーナが万能な捕手としてチームにもたらしていたものの大きさを過小評価していた」とコメント。今季まさかの地区最下位に沈んだカージナルスが従来の強さを取り戻すためにはモリーナの力が必要不可欠と判断したようだ。モリーナが現場に復帰することによって、ウィルソン・コントレラス、イバン・ヘレーラをはじめとする捕手陣にも間違いなく好影響があるだろう。

「彼のスキルは簡単に教えられるものなのかどうかはわからない。でも、彼はたくさん勉強し、一生懸命仕事に取り組んできた男だ。彼の取り組み方を学ぶだけでも多くの選手にとって助けになるだろう」とモリーナがチームに与えるであろう好影響への期待を口にしたモゼリアック編成本部長。なお、現在は仕事と家庭の両立を重視しているモリーナだが、将来的にはメジャーの監督を務めることを希望しているという。

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