移籍市場は大谷&山本の契約待ち 「この2人が決まれば動き出す」

今オフの移籍市場は、全体的に動きがスローペースとなっている。ウィンター・ミーティングでも大きなFA契約はほとんどなく、オリオールズがクレイグ・キンブレルと1年1300万ドル、レッズがジャイマー・キャンデラリオと3年4500万ドル、ダイヤモンドバックスがエデュアルド・ロドリゲスと4年8000万ドルで合意したのが目立った程度だった。これは大谷翔平と山本由伸の存在が大きく影響しているとみられる。日本人選手2人の契約が決まれば、市場は大きく動き始めると考えられているようだ。

MLB公式サイトのマーク・フェインサンド記者は「一般的な考え方では、市場の移籍ドミノが始まるためには、大谷と山本の契約が決まることが必要だ。彼らは最初の2つのドミノなんだ。彼らの契約が決まれば、トレード市場も含め、移籍市場が大きく動き始めるだろう」との見解を示している。各チームとも大谷や山本の獲得に失敗した場合に備え、「プランB」や「プランC」を用意しているはずだが、「プランA」の成否がわからないことには動けない。多くのチームが大谷と山本の動向を見守っているというのが現状である。

ある球界関係者は「この2人の契約が決まるまで、移籍市場はスローな動きが続くだろう」とコメント。「この2人のどちらかを獲得できた場合、そのチームは大金を投じることになる。次の補強に動くためには、どれくらい補強資金が残るかを知る必要があるんだ。また、他の選手の代理人たちは、この2人を逃したチームが代替候補の獲得に注力し始めることを狙っている。どのチームと契約するのがベストなのかを見極めているんだ」と市場の動向を分析した。

今オフは2人の日本人選手が移籍市場の動きに大きな影響を与えるという異例の状況となっている。それはつまり、それだけ大谷と山本への評価が高く、関心を寄せるチームが多いということの表れでもある。遅くとも12月中には契約先を決めるとみられる大谷と山本。この2人の争奪戦が決着すれば、トレード市場も含め、メジャー全体の移籍市場が大きく動き始めることになるだろう。

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