意外な返礼品も 道内ふるさと納税事情

道内自治体へのふるさと納税の寄付額は昨年度1450億円を超え、都道府県別で4年連続全国トップとなった。紋別市や根室市、白糠町がホタテやカニなどの海産物で人気を集め、弟子屈町、千歳市といった自治体がこれに次ぐ形だ。

一方、こうした自治体とは異なり、寄付額を伸ばせない自治体も多く存在する。人口1296人の島牧村は昨年度、道内179市町村中ワーストワン。年間で200万円ほどしか集めることができなかった。役場の担当者は、村内に海産物の加工場がなく人気の返礼品を用意できないことが要因だとする。

そこで村が考えたのは、意外な取り組みだった。なんと、地元の人気イベントへ参加する権利を返礼品にするというのだ。

そのイベントは「あめますダービー」。約20年に渡って冬場に開催されている知る人ぞ知るイベントだ。村は、この取り組みを通じて「島牧」の知名度が向上し、ほかの返礼品も注目されるようになればと期待する。

小樽市にも、意外な返礼品が存在する。それはまきストーブだ。

まきストーブは、市内にある新保製作所の手によるもの。「ダースベイダー」をイメージさせる角型まきストーブ「ベイダー」は、5万円の寄付に対して送られる返礼品。同社が市に働きかけて返礼品となった。年間200台ほどが送られるという。

余市町にも意外な返礼品が存在する。一番人気はワインなのだが、最近じわりと増えてきているのが、複製できないデジタルアート「NFTアート」だ。

北海道コンサドーレ札幌とコラボした返礼品も用意。多彩な返礼品を用意することでより多くの「余市ファン」を増やしていくことが狙いだ。多彩な返礼品づくりは今後も続きそうだ。
(2023年12月9日放送 テレビ北海道「けいナビ~応援!どさんこ経済~」より)

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