大学授業料無償化 こども3人ともに批判相次ぐ

 政府が少子化対策・子育て支援に25年度から3人以上の子どものいる家庭の大学授業料などを「3人とも無償化する」方針を打ち出した。短大、専門学校も対象にする方針。

 持続可能な制度設計ができるのか、財源問題はじめ3人の子育て家庭は無償化で、2人家庭や1人家庭は奨学金を借り、利息含めて卒業後に返還し続けることに「不公平すぎる」「2人しかいない我が家は愕然とした」「せめて今返している利息はなくして」と閣議決定前にもかかわらず、この政府方針に批判の声が相次いでいる。

 子ども家庭庁は「閣議決定もまだですし、具体的なことは何も」と今の段階では制度設計もできていない。SNS上では「大学救済でしかない」「大学無償化をやるくらいなら、無利子の奨学金枠や返還免除を大幅に増やす方が、やる気のある学生だけが恩恵を受けられるし、社会にとっても意味がある」。

 「3人子どもがいて、3人目だけというなら納得できるが、全員となるとそれは違う気がします。みんな無償化狙って3人産んで、かなりの少子化対策になるのでしょうか。財源の心配はありますけど」「現在、中学、大学生のいる家庭で子どもの数によって25年度からいきなり大きな格差が生まれるのって、不公平感半端ないです。せめて3人目だけ。この国はどこに向かおうとしているのか」と政策にあきれる声も上がっている。政府の制度設計を慎重に見極める必要がありそう。(編集担当:森高龍二)

© 株式会社エコノミックニュース