リタイア補助犬に最後の居場所を 横浜「老犬ホーム」改修にクラファン、集まる善意「皆さんのおかげで半分まで」

訓練センターに居場所を移した老犬たち=11月28日、横浜市旭区

 盲導犬や介助犬、聴導犬を育成するとともに、補助犬としての役割を終えた犬を保護している公益財団法人「日本補助犬協会」(横浜市旭区)が、倒木により壊れた「老犬ホーム」の改修に向けてクラウドファンディング(CF)で支援を募っている。

 12月20日までで、目標金額は2千万円。これまでに約1千万円が集まっており、代表理事の朴善子さん(59)は「皆さんのおかげで半分まできた。目標を達成し、補助犬として活躍した犬をみとる場所を取り戻したい」と話している。

 同協会の施設が台風7号による大雨に見舞われたのは8月16日の深夜。影響で裏手に生えていた高さ約20メートルの山桜の大木が倒れ、補助犬としての活動を終えた犬たちが余生を過ごす「老犬ホーム」(約200平方メートル)の天井を突き破った。

 その時、室内には聴導犬や引退した老犬など7匹がおり、けがはなかったが床や家財が水浸しとなり壁の張り替えが必要になった。

 「まさかあの木が倒れるなんて思いもしなかった」。朴さんは自責の念を抱くとともに、施設を建て直したいとの思いでCFに挑戦することを決めた。

 CFに関する詳細は同協会のホームページ。

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