全中駅伝「中郷力」で挑む 滋賀県で17日 初出場の中郷男子 強い地域性と連帯感

中郷中男子駅伝メンバー(提供写真)

全国中学校駅伝大会(17日、滋賀県野洲市)に中郷中男子が初出場する。起伏に富む地形を生かした練習や、小さい頃から互いを理解するメンバーの強い連帯感と思いが全国大会に結び付いた。上越からの出場は2000(平成12)年の村立妙高男子以来23年ぶり。上越市からは初の快挙となり、地元の人たちや市中体連関係者も称賛と激励を重ねている。

夜間照明に照らされたグラウンドでメンバーは走り込みを重ねてきた。三角コーンで仕切られたコースは芝生の500メートル。関原駿監督(39)がGPSを使ってコース取りした。近接する中郷小には夕日ケ丘というアップダウンコースもある。小さい頃から駆け巡り、走る土台が自然とつくられた。

「中郷の子たちは体が強い。また、気持ちも強い。最後まで粘り強い」と、関原監督は「中郷力」「中郷魂」との言葉を用いて表現する。自身、村立妙高中時代にクロスカントリースキーで全中個人種目を制し、駅伝で全国大会(1999年)に出場した。「僕らの同級生も強かった」と、当時ライバルだった伝統の力を振り返る。

「衣錦還郷(いきんかんきょう、故郷に錦を飾る)」を掲げ、故郷のためにという思いがある。「地域の方、おじいちゃんやおばあちゃんが喜んでくれると僕らもうれしい」(関原監督)。地域の人たちは練習環境や大会参加を後押しし注目。全国を決めてからは多くの差し入れが届けられているという。

メンバーは陸上競技部長距離の山崎玲士(れいじ、3年)以外、スキー部クロスカントリーの選手(6人)が主体。山崎と並びWエースの岡田幸輝(こうき、3年)は昨年度の全中スキーリレー優勝メンバー。杉山丈慈(じょうじ、3年)は軟式野球部、川久保駿(3年)は硬式野球クラブ(上越リトルシニア)の活動を終えて以降、「駅伝部」に入り、戦力となっている。

川久保は「最高の舞台で、地区大会から戦ってきた仲間と最後まで楽しく全力で走りたい」と話す。11月2日の県大会で初優勝した後、チームはすぐに全国大会の会場を下見。ほぼ平たんなコースを確認してきた。

その後、11月25日に長野市で行われた北信越大会は5位入賞。今回の全国大会では、北信越大会で先着された長野、富山の代表に勝って、「10番台を目指したい」(山崎主将)と目標を掲げる。

13日に滋賀県入りし、15日に本番コースで選手選考のタイムレースを行い、6区間(3キロずつ、計18キロ)の配置を決定する。県や北信越大会で控えだった選手も「メンバー入りしたい」と意気込んでいる。

女子も五泉北が初出場する。17日は女子が午前11時10分、男子が午後0時15分にスタートする。

◇中郷中男子チーム

▽監督 関原駿

▽選手 岡田幸輝、川久保駿、杉山丈慈、宮尾大稀、山崎玲士(以上3年)相浦友哉、竹内颯汰(以上2年)南雲朝陽、南雲晴陽(以上1年)

本番に向け、500メートルの芝コースを取った学校のグラウンドで走り込み。写真はタイム計測前のアップ(準備)

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