車ではねた男性を遺棄 容疑者の男「パニックになった」【長野】

車ではねた男性を山中に遺棄した疑いで、佐久市の32歳の男が逮捕・送検されました。男性が遺体で見つかった現場の通行止めが解除され、遺棄された状況が少しずつ明らかになってきました。

■記者
「男性の遺体が遺棄された現場の近くです。山に囲まれている峠道になっていて車通りや人通りは全くありません」

きのう午前8時半ごろ、長和町の山中で佐久市岩村田の男性(85)が遺体で見つかりました。

■記者
「男性の遺体が発見されたのは峠道である国道142号の数メートル下の山の斜面です」

男性は9日夜から行方が分からなくなっていました。警察が聞き込みなどの捜査をする中で浮上したのは、10日朝、自宅前で事故に巻き込まれた可能性です。

■記者
「容疑者を乗せた警察車両が出てきました。身柄が警察から検察に送られます」

保護責任者遺棄の疑いで逮捕・送検されたのは、佐久市の会社員の男(32)です。警察によりますと、男は10日、佐久市で男性を車ではねた後、約40km離れた長和町の山中に遺棄した疑いがもたれています。

■近所の住人
「山に運ぶなら、病院に運ばなかったのかしらと思った。すごく残念。山に運んだということが残念」

11日、男の自宅には車が1台しか停まっていませんでしたが…こちらは11月の様子です。
男の自宅には車が3台あります。捜査関係者などによりますと、男は仕事帰りに黒色の貨物車で男性をはね、その後佐久市内で白色の乗用車に乗り換えて遺棄したとみられます。車2台は自宅から押収されていて、黒色の貨物車には事故の痕跡があったということです。

逮捕から一夜明け、男の妻は…

■男の妻
「ちょっと、すみません。すみませんとしか言えないので、すみません」

捜査関係者によりますと、男性がはねられた現場には液体のようなものがまかれた跡があり、男は証拠隠滅を図ったとみられています。「事故を起こしてパニックになった」という趣旨の供述をしていて、警察の調べに対し、容疑を認めているということです。

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