社民党・大椿ゆうこ参院議員が語る社民党の生き残り戦略!れいわと合流の可能性はある?選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2023年12月10日に公開された動画ではゲストに社会民主党参院議員の大椿ゆうこ氏をお招きし、防衛費や障がい者支援、社民党の今後について語っていただきました。

福島党首はどんな人?他党と合流する可能性は?

【このトピックのポイント】
・日本の安全は防衛費の増大ではなく外交によって構築するべき
・日本の障がい者政策は当事者の声が反映されていない
・れいわと共闘はあっても合流は考えていない

大椿氏のプロフィールは以下の通りです。

障がい学生支援コーディネーターの有期雇用に疑問を持ったことが政治の道に進むきっかけとなった大椿氏。

中学生の時には当時通っていた学校が閉校になると知り、市長に撤回を求める手紙を書いたそうです。決定を覆すことはできなかったものの、疑問に感じたことをきちんと申し入れるという原点がそこにあったのではないかと振り返りました。

今回は以下の質問からいくつかピックアップして大椿氏に回答していただきました。

防衛費の補正予算案をどう思う?

今年度の補正予算案で防衛省には8130億円が計上されています。

大椿氏は補正予算とは緊要な予算の追加が前提としたうえで、防衛費が当初予算に加えて補正予算化する流れが常態化しており、緊急性が見られないと指摘。

さらに今回の補正予算の7割を国債に頼っている点について、「公債を軍事目的に活用しない」という歴代の政権の方針に違反している、と社民党の見解を述べました。

補正予算に限らず、社民党は防衛費の拡大に異を唱え続けています。一方でロシアのウクライナ侵攻以降、有権者は防衛の必要性を強く感じているように思われますが、その点はどう考えているのでしょうか。

MC乙武洋匡がその点を問うと、大椿氏は有権者の思いは理解できるとした上で、その解決法は税金を使って防衛装備を整えるのではなく外交で平和を築くことではないかとコメントしました。

大椿氏「夢のようなことと言いますけど、それが一番だと思うんですよね。(中略)もっと熱心に外交に力を入れていく必要があるんじゃないかな」

MC乙武が日米同盟について意見を求めると、大椿氏は屋久島沖で米軍のオスプレイが墜落した事故に言及します。日本からの飛行自粛要請が受け入れられなかった点に触れ、日米関係が対等に見えないとコメント。

「アメリカ軍がいたら日本を有事の際に守ってくれるのかということに、保守の皆さんこそ疑問を持ってもらいたい」と続けました。

社民党が日米同盟のあり方に強い思いを持つ背景には沖縄の存在があります。沖縄における社民党の支持は根強く、沖縄の有権者の言葉を聞く限り「アメリカが日本を守っているということに関しては懐疑的」と大椿氏。

「対等・平等な関係を目指すために日米地位協定は平和友好条約に変えることを目指していきたい」と語りました。

障がい者支援 今やるべきことは何?

大椿氏は2006年から2010年まで、関西学院大学で障がい学生支援コーディネーターとして働いていました。4年間でさまざまな障がいを持つ学生と向き合い、一筋縄では行かないことも多かったそうです。

今の日本の障がい者政策の印象を問うと、「当事者の声が制度に反映されていない」と大椿氏。今後率先して取り組むべきこととして3つの論点を挙げました。

1つが旧優生保護法の問題です。障がいを理由に不妊手術を強制したことに対し、大椿氏は「国の誤った法律が多くの障がい者の人たちの権利を奪ってきたという事実を認めて謝罪して補償すべき」と語りました。

もう1つが移動介助です。現在、障がい者の通勤・通学に対する公的制度は整っておらず、大椿氏が関学に勤務していた時は坂の上の校舎まで電動車いすで移動するのは困難を極めました。

大椿氏は「障がいを持った人たちは学校に行かない、働かないっていう思いが制度の根底にあるからこういう仕組みになっている」と指摘。障がい者が社会参加するために必要なものと強く訴えました。

最後は、障がい者施設の解体です。大椿氏は相模原市の障がい者施設で起きた事件に言及し、入所施設型の障がい者支援が基本になっていることが事件の背景にあるとコメント。

「施設ではなく、地域で暮らす。そういう社会の実現の方向性を国が示すときだと思う」と続けました。

インクルーシブ教育を実現したいMC乙武も大椿氏に同意。分離教育の延長線上に障がい者施設での隔離があるとし「今の3つの考えは私も考えが近い部分がある」とコメントしました。

福島みずほ伝説を教えて!

社民党と言えば党首の福島みずほ氏。その人柄を問うと「元気ですよ!」と大椿氏。「私が同じ年齢になったときに、あんなにパワフルに駆け回れるかしらと思うくらい」とコメントしました。

一方で非常に繊細なところもあるようで、他人への言動について大椿氏が気にしないようなレベルで心配することもあるそうです。

大椿氏によると、福島氏を知らない若い世代が増えつつあるとのこと。その点を踏まえ「福島さんが政治家として弁護士として女性の権利を守る活動に力をいれてやってこられたっていうことは(中略)伝えなきゃいけないなというのは思います」と語りました。

福島氏の後を継ぐのかについて問われると「社民党が訴えている政策は非常に大事なこと」と大椿氏。

特に憲法に関しては国会内に改憲派が多いことに言及し「この憲法をしっかりと生かしていこうよ、という声を挙げなきゃいけない。そういう役割を引き受けていく覚悟はあります」とコメントしました。

一部ではれいわ新選組との合流について言及する声もありますが、大椿氏は組織の成り立ちの違いから合流は難しいと考えている様子。「どういう組織にしていくかという議論に時間を費やすよりは共闘という形の方がいいのではないか」と語りました。

また、実際に国会の場でそのような話になったこともないとのこと。当分、両党合流の可能性はなさそうです。

動画本編はこちら!

社民党の生き残り戦略とは?れいわ合流の可能性は?立憲との関係性は?

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