苦しむユナイテッド…FP最年長エバンスが指揮官を擁護、背景には共同オーナー就任目前ラトクリフ氏の行動?

テン・ハグ監督(左) エバンス(中央) ラトクリフ氏(右)[写真:Getty Images]

マンチェスター・ユナイテッドの北アイルランド代表DFジョニー・エバンスがエリク・テン・ハグ監督を擁護した。イギリス『ミラー』が伝えている。

エバンスはユナイテッドの下部組織出身。主将も担ったレスター・シティを昨シーズン限りで退団すると、今夏ユナイテッドとトレーニングパートナー名目で1カ月強の短期契約を結び、さらに選手として1年契約を締結…35歳にして8年ぶりのユナイテッド帰還となった。

ただ、帰還の喜びも束の間、迎えた今季のユナイテッドは苦戦続き。チャンピオンズリーグ(CL)もグループステージで敗退…一縷の望みをかけて挑んだ最終節・バイエルン戦で敗れて最下位が確定したわけだが、試合後にノルウェーメディアから声をかけられたエバンスは、解任も噂のテン・ハグ監督を擁護した。

「来年1月にはチームに新しい枠(選手補強)も追加されることだろう。それはこのチームを改善するチャンスだ。欧州の舞台はなくなってしまったけど、だからこそ、彼(テン・ハグ監督)には多くの時間が与えられるはずだ」

「間違いなく僕たちは厳しい時期を過ごしているけど、何人かの選手をケガから戻し、チーム全体の安定性が高まることを願っているよ。これこそがコーチたちにとって最も素晴らしいことだ」

『ミラー』は、1月の補強にも少し触れたエバンスのコメントについて、ユナイテッドの共同オーナー就任が近々発表される見通しとなっているジム・ラトクリフ氏の行動が背景にあると推察する。

そう、ラトクリフ氏はバイエルン戦に前後して、元チェルシー指揮官のグレアム・ポッター氏(48)と面会したと伝えられており、テン・ハグ監督の後任選定が始まっていることが浮き彫りとなっているのだ。

イギリスNo.1の富豪とも言われるマンチェスター出身の実業家ラトクリフ氏。同氏はユナイテッドの株式25%を12億5000万ポンド(約2240億円)で取得するとみられ、承認後はクラブのスポーツ運営部門全般で最高責任者となる。

テン・ハグ監督の去就に関する話は、現段階で全てが噂の域を出ないものではあるが、“内側”にいるエバンスは何らかの動きを感じ取っているのかもしれない。

© 株式会社シーソーゲーム