バディ制度の導入【働き方改革キーワード】(赤津雅彦)

バディ(buddy)とは英語で、「相棒」や「仲間」を意味することばです。以前からスキューバ・ダイビングの現場では、組を作る相手のことを指す言葉として浸透しています。筆者もダイビングの時は、いつも信頼できる先輩と2人で潜っていました。これを職場に持ち込んで制度化したのが、このバディ制度です。

似た言葉に、メンター(心のケアや相談役)がありますが、バディの方が守備範囲は広くなり、メンターの役割にプラスして、マンツーマンで仕事のやり方を教え、後輩社員の成長支援をする役割を果たします。また、OJTの場合は、メンター制度ほどはコミュニケーションが密でない点や、指導役の社員がいつも一定とは限らない点で異なります。

バディ制度は期間を限定して、新人社員を会社に定着させる制度として、入社3年で3割がやめることを阻止する制度として脚光をあびている制度です。求人の広告や自社のウェブサイトで、この制度があることをアピールする企業も増えています。

一方、バディ役の先輩社員の負荷は増えます。そこで、バディとしての適性を見極めることや、当該社員への対価(格付け変更や昇給等)も必要となります。


赤津雅彦(あかつ まさひこ)賃金システム研究所🄬所長 賃金改革のプロ・プラチナ企業育成のマイスター🄬 主な著書:「新訂2版 賃金システム再構築マニュアル」、「赤津雅彦の賃金改革キーワード」、「伸びる組織のための人事・賃金基礎講座」等(注)「プラチナ企業育成マイスター」は登録商標です。

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