悲劇を繰り返さない 虐待防止条例案を全会一致で可決 千葉・野田市

悲劇を繰り返さない 虐待防止条例案を全会一致で可決 千葉・野田市

 小学生の女子児童が虐待を受け死亡した事件から5年を迎えるのを前に、事件が発生した千葉県野田市の市議会で、12月15日、児童や高齢者、それに障害者への虐待を防ぐための条例案が可決されました。

 野田市議会は15日、12月定例議会の最終日を迎え、市が提出した、虐待防止条例案を全会一致で可決しました。

 この条例は、2019年1月、当時小学4年生だった栗原心愛さんが虐待を受け死亡した事件を踏まえ、児童虐待の再発防止に加え、高齢者や障害者への虐待を防ぐため、児童、高齢者、障害者それぞれに対し、市や各関係機関が取るべき対応のほか、情報共有のあり方などを詳細に規定しています。

 また、国による児童相談所の運営指針では、通告を受けてから48時間以内に安全確認をすることが望ましいとされていますが、この条例では、原則として、通告や相談を受けたその日のうちに安全確認をしなければならないと規定されています。

 条例案の可決後、記者団の取材を受けて野田市の鈴木有市長は、「条例で虐待事案がなくなることを願うし、防ぐための施策を展開していかなくてはならない」と述べました。

 なお、条例は2024年1月1日に施行されます。

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