陸自分屯基地前の森林伐採で虚偽文書疑い 住民が沖縄防衛局長を告発 うるま市

(資料写真)沖縄防衛局

 陸上自衛隊勝連分屯地(うるま市)前の道路整備で沖縄防衛局が市への届け出なしに森林を伐採した可能性のある問題で、うるま市の住民4人が15日、事前に伐採届を出したかのような虚偽の文書を作ったとして、局長を虚偽公文書作成などの容疑で那覇地検に告発したと発表した。14日に告発状を郵送したという。

 問題になっているのは分屯地から約100メートルの道路整備工事。住民が確認した現場事務所の掲示板では工事期間が2021年1月~10月となっていた一方、市が所有する航空写真では1年近く前の20年2~5月には既に現地の森林が伐採されていたという。

 防衛局は現地の伐採届を21年4月付でうるま市に出したとしているが、市が存在しないとしたため、防衛局が今年10月に出し直した。再提出文書の一部の日付が21年でなく22年となっている点についても、住民が矛盾を指摘している。

 沖縄防衛局は「告発された事実関係が分からないので答えられない」としている。(社会部・塩入雄一郎)

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