「BLドラマの主演になりました」阿部顕嵐×阿久津仁愛×岩谷翔吾が“共同生活”でやってみたいこととは? ほほ笑ましい撮影の裏側も明らかに

「おっさんずラブ」をはじめ、多くの話題作を生み出してきたテレビ朝日の年末年始の恋愛ドラマ枠に、今年も“地上波×動画配信プラットフォーム・TELASA”完全連動の新たな恋愛ドラマが誕生します。「腐男子家族」で知られる作家・すずり街氏が描く話題の漫画「BLドラマの主演になりました」(一迅社)が初めてドラマ化され、2024年1月1日に「クランクイン編」を地上波で放送、TELASAでは「クランクアップ編」が全3話で配信されます。

TELASAでは本日12月24日より「クランクアップ編」の配信がスタートしますが、それに先駆け、赤藤優一郎を演じる阿部顕嵐さん、青柳萌を演じる阿久津仁愛さん、さらに2人の恋のキーパーソンにもなる黒宮遼河を演じる岩谷翔吾さんのインタビューをお届け。撮影を通じてすっかり意気投合した3人。話を聞いていくと、意外な話が次々と飛び出しました。

――ご自身の役が決まって、脚本を読んだ感想を教えてください。

阿部 「BL作品というのをやったことがなかったので、純粋に『チャレンジしてみたいな、やってみたいな』と思いました。脚本を読ませていただいて、気付いたら素で笑っちゃっていて、『これは男の人でも笑えると思うし、年齢関係なく楽しめる作品だな』と思いましたね」

阿久津 「僕は今年の夏にBL作品を一度やらせていただいていて、今回2度目の挑戦だったのですが、子役から芸能活動しているという役で、ドラマ作品でも芸能界で働いている人物ってなかなか描かれてないと思うんです。そういうところが新鮮だなと思いつつ、脚本を読んだ時にすごくピュアだなとも感じて。赤藤くんの手に青柳がキスしただけで気絶しちゃったり、そういう絡みがすごくすてきで、脚本を読んでいても現場の様子が想像できるくらいコメディーに書かれていたのが印象的です」

岩谷 「まず、この『BLドラマの主演になりました』というタイトルのインパクトがすごく強くて、面白そうだなと純粋に思いました。脚本を読んでみると、僕が演じる黒宮は脚本ではサラッと書かれていた部分が、現場で監督と話していくうちにどんどん色濃くなっていって。顕嵐くんとはクランクインのシーンで触れるか触れないかぐらいの距離感になっていました(笑)」

阿部 「しかも、そのシーンはただけんか腰で近づく感じなんだよね(笑)」

岩谷 「脚本ではそこまで近づく感じではなかったのですが、現場で盛り上がってしまって(笑)。すごく楽しい現場を過ごさせていただきました」

――お互いの第一印象や印象の変化を教えてください。

阿部 「仁愛くんはすごいシャイなのかなと。3秒以上目が合わなくて、『あまり奇麗な目を見せてくれない…』というのが最初の印象でした(笑)。だからこそ、撮影が進むにつれてだんだん心を開いてくれたから『本当にシャイなんだな』と感じて。朝から夜までフルスロットルで話していて、こっちが聞いてないのを分かっていながらもしゃべるところもあるんです(笑)。そういう一面がすごくすてきだなと思いました。翔吾くんは“きちっとした方だな”というのが第一印象です。体育会系の『はい! よろしくお願いします!』みたいな感じで、僕もそういう感じで育ってきているから『あ、同じ匂いのする人だ』と思って。撮影が進むにつれて、そうではないラフなところもたくさんあると分かって、お芝居をしていてもプライベートで話していても、すごく楽しかったです」

阿久津 「顕嵐くんは、本読みで初めてお会いしたのですが、その時は髪の毛が長かったイメージがすごくて。だから、現場に入った時に茶髪で髪が短くなっていて『爽やか!』という印象を受けたことをすごく覚えています。台本を読んでいた時に、『どういう感じで赤藤を演じるのかな』と思っていたのですが、読み合わせの時からピタッと僕たちの雰囲気が合ったような気がしたので、『これはいけるぞ!』と思いつつ、確かに目が合わなかったところもあるかもしれないです(笑)。でも、撮影では劇中劇の『恋する俺とおさななじみ』の撮影が本当にツボで(笑)。ずっとしゃべりながら楽しく撮影できていたから、最初にキスシーンがあった時から、より距離感が近くなったと思います。物理的に近づくと、心の距離も近づくんだなと再認識しましたね。翔吾くんは、すごく優しくて柔らかい方。現場に入ったら爽やかに癖の強い役を演じられていて、すごく器用だなと思いました。撮影の合間もすごく話しかけていただいて、リラックスして撮影に臨めました」

岩谷 「顕嵐くんは、すごくおとこ気あふれるといいますか、芯のしっかりとした体育会系気質な方だという印象があって。現場に入ってからも、プライベートの話からいろいろなお話をさせていただいて、クランクアップしてからも3人で一緒に食事させてもらったんです。そこでのお酒の飲み方もめちゃくちゃLDHっぽくて(笑)、格好いい男だなと思いました。仁愛くんはすごくクールな印象があったのですが、現場や食事の場でご一緒させていただく中で、『この子、めっちゃおもろい子だな』と(笑)。ギャグセンスが高くて、現場で待っている時間もずっと歌ったり踊ったりしていて、“仁愛ワールド”がいとおしかったです」

――今回皆さんが演じられる役は、表で見せる顔の裏でいろいろな思いを抱えている一面がありますが、演じる上で何か役作りはされましたか?

阿部 「とにかく仁愛くん演じる青柳を好きになろうというのは常日頃から意識していましたね。だからすごく仲良くなりましたし、そういうことを常に意識していないと、友達としてお芝居してしまって、この作品が成り立たなくなってしまうと思ったので、性別関係なく好きになることはすごく意識していました。あと、僕が演じる赤藤は表と裏が激しいというか、すごく妄想が激しいオタク気質な人物で、僕自身も結構オタク気質なところがあるので、そこは特に役作りいらなかったなと。心を遊ばせてこの作品に臨みました」

阿久津 「俳優という立場なので、共感できるところが多くて。SNSで(気持ちが)沈んじゃうところは、役作りをするというよりも演じていて引っ張られたところがすごくありますね。モノローグが多かったので、そういうところの表情は自分の中で膨らませつつ、ふざけた感じにはならないように意識して撮影に臨みました」

岩谷 「お二人が男同士の友情や恋心を描いている分、僕の出演シーンは少しポップに軽い気持ちで見られる役どころかなとも思ったので、動きや表情も深刻になりすぎない感じで挑みました。赤藤、青柳それぞれと仲のいい役でもあったので、空き時間も自然とコミュニケーションを取らせていただく中で、役としてのスキンシップや近い距離感というのも何の抵抗もなくスッと行くことができました」

阿部 「最初はただ2人と仲いい友達みたいな感じだもんね。だからある意味、黒宮は僕らの気持ちを知らないで普通に話しかけて接してくれる人なんです。後半はまたちょっと変わるけど、本当にいい男なんですよね」

――撮影の合間のお話もありましたが、3人の中でムードメーカー的存在の方はどなたかいらっしゃったのでしょうか?

阿部 「最初は僕が意識的に話そうと思っていたのですが、実はムードメーカーなのが…(と阿久津さんの方を向く)」

阿久津 「本当ですか?」

阿部 「奇麗な見た目とはギャップのある言動をするんですよ。役が結構かわいらしいんですけど、普段は男らしいところもあって。僕らにとってはムードメーカーで、仁愛くんの素の感じに救われていました。ずっとものまねをしているんですよ」

阿久津 「ものまねというほどではないんですけど…(笑)、セリフを練習しようという時に、セリフを言いすぎてジャイアンのものまねをしていたんです。それで、本番で思い出して『やばい!』みたいな(笑)」

阿部 「逆に練習でジャイアンをやってくれるから、本番はすごく新鮮な気持ちでできました(笑)」

岩谷 「僕、実は現場でジャイアンにお会いしてなくて。スタッフさんやカメラマンさんたちが口々に『ジャイアン、大丈夫?』みたいなことを言っていて、そのノリの正体が今やっと分かりました!(笑)。『おーい、ジャイアン?』みたいにカメラマンさんたちがなぜか仁愛くんに言っていて、『なんなんだろう?』と思っていたんです」

阿久津 「でも、意外と顕嵐くんの方がうまいんですよ」

阿部 「ずっと2人でどっちが似ているか、ものまねし合っていました(笑)」

――これだけ3人の雰囲気がいいと、現場全体の雰囲気も良かったのではないかと思うのですが、現場での撮影で監督やスタッフさんから何か指示はあったのでしょうか?

阿部 「熊坂出監督も『もっとこういう感じでできる?』『ここ、もうちょっと大きくオーバーにやってみて』と、『あなたが思う赤藤の動きをやってみてほしい』と言っていただいたことはありました。カメラマンの方が『ここはこうやったら面白そうだな』とボソッと言ったことを、『それいいじゃん!』と監督が拾って1回やってみるということは結構ありました。ありがたいことに、現場の雰囲気はすごく良かったですね。毎日楽しく撮影させていただきました」

阿久津 「アイデアのキャッチボールがすごく多くて、段取りの時に『ちょっとやってみよう』と思ってやったことが採用されることもあって。僕たちも含めてみんなで作っていた作品なので、すごく楽しかったですね」

岩谷 「僕、監督から『みんなを家来だと思って』って言われたんですよ」

阿部 「その設定、本当に面白いよな(笑)」

岩谷 「日常生活で周りの人を家来だと思ったことなんてなかったのですが、解釈していくうちに『こういうタイプもいるよな』と思いながら、面白おかしく落とし込んでいきました」

――本作はラブコメ作品ということで、撮影中にキュンとした出来事を教えてください。

阿部 「翔吾くんが撮影現場に差し入れをしてくださって。しかも、僕たちが欲していたものだったから、その時はすごくキュンとしましたね」

岩谷 「HIROさんの差し入れレベルには及ばないですけど、やっぱり気持ちとして皆さんに感謝やお礼を伝えたいなと。気持ちばかりですが、コーヒーなどを差し入れさせていただきました」

阿久津 「僕は顕嵐くん演じる赤藤くんにキュンキュンしていました。やっぱり素直に赤藤のことが好きだから、段取りや本番の撮影でも台本で書いていたことが形になって、顕嵐くんの表情を見ると『かわいい!』と素で言っていました(笑)。顕嵐くん本人も、サウナなど好きなものに関してはすごくワーっとしゃべるタイプなので、ナチュラルにオタク感が出ていたと思いますね。本当に赤藤にぴったりです」

阿部 「めちゃくちゃうれしいですね。少年時代から男っぽいものが好きで、バイク、車、戦国時代といろいろなところでオタク気質なところがあって。昔から全力でお金もかけちゃうんですよ。それこそ水一つでも、世界各国のいろいろな水を飲んでみて、どれが一番いいかを考えてみて『これが好き!』というものに行きつきます」

――それだけオタク気質だと、お二人との話もかなり盛り上がったのでは?

阿部 「そうなんですよ。欲しいものを聞いてみても、自分が好きなものだからこそ『あれよくない?』『あの型いいよね』という話で盛り上がって。2人ともすごく詳しいし、僕も好きだから、ずっと盛り上がって話していましたね」

岩谷 「顕嵐くんは趣味だけではなくて、日常生活やプライベートの部分でも同じ匂いがするというか、似ているなと感じていたので、話も自然と盛り上がっちゃいました」

――撮影はすでにクランクアップされているとのことですが、クランクイン前とクランクアップ後で作品全体のイメージに変化はありましたか?

阿部 「もっと面白くなったなと思いました。ある程度台本を読んでいた時に頭の中で考えていても、現場ではそれ以上のことがたくさん起きるし、テンポ感もいいから見ていても飽きないから、たくさんの人が見やすい作品になるだろうなと思いましたね」

阿久津 「ロケーションがめちゃくちゃ奇麗でしたね。劇中のシーンでも太陽が出たタイミングで撮ったり、夜景も太陽が沈むギリギリの瞬間で撮ったりしていて、モニターで見ていてもすごく奇麗で美しいなと思っていたので、そういうところはどうなっているのか、見るのが楽しみです。スタッフの方々は、相当こだわってドラマを作られていたと思います」

阿部 「日常の中のふとしたシーンも、景色関係なくすごく奇麗なんですよ。それも相まって面白くなっていると思いますし、BL作品としての美しさも出ているのではないかと思いますね」

岩谷 「お二人がおっしゃっていたように、脚本では想像できなかった動きが撮影ではあって、すべてが自分の想像以上で形になっていきました。現場で生まれていくものって本当にあると思いますし、すごく完成が楽しみになりましたね」

――では最後に、作中では赤藤と青柳が同棲生活を始めるということで、撮影を通して仲を深めた皆さんが共同生活をするなら、やってみたいことを教えてください。

阿部 「どうする? まず、家事で嫌いじゃないことってあります?」

阿久津 「洗濯! 皿洗い! 任せてください」

阿部 「おお、じゃあ仁愛くんに任せる。僕は洗濯機だったら得意なんだけど…」

阿久津 「ボタン押すだけなんだから、誰でもできるわ!(笑)」

阿部 「(洗濯物を)干すのは好きかな。あとは掃除も好き! 掃除機かけたり、トイレとか水回りの掃除は任せて。翔吾くんは…じゃあ、ダラダラ過ごしてもらう担当で(笑)」

岩谷 「なんでよ(笑)。日曜大工というかDIY系はめっちゃ好きだよ」

阿部・阿久津 「いいじゃないですか!」

――ちなみに、料理の方はいかがですか?

岩谷 「料理作らないんですよね…。作ります?」

阿部 「最近、体調を崩してから作るようになりました。完全無農薬とかオーガニック食品で無水シチューを作ったり。なので、共同生活での健康面は大丈夫です。添加物とか砂糖とかは入れないで料理します」

――共同生活をしていく中でいろいろな行事やイベントもありますが、特に3人で大事にしたいイベントはありますか?

阿部 「クリスマスですね。みんなででっかいクリスマスツリーを作りたい」

阿久津・岩谷 「いいね!」

阿部 「楽しそうだよね。プレゼント交換もしたいけど、仁愛くんはこだわらなさそう(笑)」

阿久津 「たぶんチロルチョコの詰め合わせとかにするかも(笑)」

阿部 「かわいいな(笑)。予算を決めて、みんなでプレゼントを持ち寄っても面白そうだよね。翔吾くんはすごく使いやすいものをプレゼントしてくれそう」

阿久津 「確かに! めちゃくちゃ考えてくれそう」

岩谷 「家電とかあげるね(笑)。でも顕嵐くんもすごそうだよ」

阿部 「僕はもう考えすぎて、よく分からないオブジェとかになるかもしれない(笑)」

【プロフィール】

阿部顕嵐(あべ あらん)
1997年8月30日生まれ。東京都出身。映画「ツーアウトフルベース」(2021年)やドラマ「さよならハイスクール」(Hulu)、舞台「『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rule the Stage」シリーズ、「October Sky -遠い空の向こうに-」(21年)などの作品に多数出演。24年2月17日より上演する舞台「桃源暗鬼」で主演を務める。また、7ORDERのボーカルとしての音楽活動や、自身のオリジナル映像やグッズの企画プロデュースなど、活動は多岐にわたる。


阿久津仁愛(あくつ にちか)
2000年12月23日生まれ。栃木県出身。15年、第15回「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」で準グランプリを獲得。16年にミュージカル「テニスの王子様」3rdシーズンで主演に抜てきされると、以降はドラマ「俺のスカート、どこ行った?」(日本テレビ系)、「未来への10カウント」(テレビ朝日系)、「around 1/4 アラウンドクォーター」(テレビ朝日ほか)、舞台「『鬼滅の刃』其の弍 絆」(21年)、「『HUNTER×HUNTER』THE STAGE」(23年)などの作品に出演。24年3月に「HUNTER×HUNTER」 THE STAGE 2に出演、また東映ムビ×ステ「邪魚隊/ジャッコタイ」が24年初夏公開予定。


岩谷翔吾(いわや しょうご)
1997年3月11日生まれ。THE RAMPAGEのパフォーマーとして活動中。主な出演作にドラマ「HiGH&LOW THE WORST EPISODE.0」(日本テレビ系)、「カフカの東京絶望日記」(MBSほか)、「リブスタ-Top of Artsists!-」(テレビ東京系)、映画「HiGH&LOW THE MOVIE」シリーズ、「チア男子!!」(2019年)など。現在は執筆活動も積極的に行っており、「青春と読書」(集英社)にてブックレビュー小説も連載中。

【番組情報】

テレビ朝日&TELASA 恋愛ドラマシリーズ「BLドラマの主演になりました クランクイン編」
テレビ朝日系(※一部地域を除く)
2024年1月1日 深夜0:25〜1:25

テレビ朝日&TELASA 恋愛ドラマシリーズ「BLドラマの主演になりました クランクアップ編」
全3話
TELASAで独占配信中

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取材・文/平川秋胡(テレビ朝日担当) 撮影/蓮尾美智子

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