俳優津嘉山正種さんが一人語り 「瀬長亀次郎物語」 ウチナーグチ織り交ぜ心情を表現 沖縄・名護で朗読劇

迫真の語りで瀬長亀次郎さんの生涯を表現する津嘉山正種さん=24日、名護市民会館中ホール

 【名護】沖縄県出身の俳優、津嘉山正種さんの一人朗読劇「沖縄の魂 瀬長亀次郎物語」(主催・日本劇団協議会、特別協力・沖縄タイムス社、制作・劇団青年座)が24日、名護市民会館中ホールであった。

 米軍統治下の沖縄で民主主義の確立を目指し、民衆と共に立ち向かった政治家・瀬長亀次郎さんの生涯を描いた作品。津嘉山さんは情感あふれる語りで熱演した。

 ウチナーグチを織り交ぜて登場人物の心情を表現。瀬長さんの演説場面では「沖縄80万人民が声をそろえて叫んだならば、太平洋の荒波を越えてワシントン政府を動かすことができます」と力を込めた。

 瀬長さんの長女の瞳さん(86)=大宜味村=も来場し「父の面影がまざまざと浮かんだ」と絶賛した。読谷村から来た西平友子さん(70)は「特に若い世代の人たちに、瀬長さんの不屈の精神を学んでほしい」と期待した。(北部報道部・下地広也)

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