「性暴力を受けた側に落ち度はない」 沖縄市・胡屋十字路フラワーデモで根絶訴え

花を手にスタンディングで性暴力根絶を訴えるフラワーデモ参加者=22日、沖縄市・胡屋十字路

 【沖縄】沖縄市の胡屋十字路で性暴力の根絶を訴える「フラワーデモ in KOZA」が2022年12月に始まり、1年を迎えた。主催者によると延べ約100人が参加した。22日のスタンディングでは、キクやハイビスカスを手にした参加者が、「性暴力を受けた側に落ち度はない」「暴力を許さない」と、「#me too」「#with you」と書いた横断幕を掲げ、抗議と被害者に寄り添う気持ちを表した。(中部報道部・屋宜菜々子)

 フラワーデモは、性犯罪の無罪判決が相次いだことを受けて2019年4月に東京で行われ、沖縄では同年8月に初めて開催された。胡屋十字路では、中部地区の人を中心に、スタンディングを続けてきた。

 主催者メンバーの一人、鎌田一邦さん(72)さんは、この1年で変化を感じている。徐々に、通行人が話しかけてくるようになり、「性暴力を考えよう」と声をかけてきた。22日には、デモへの思いをつづったチラシを配布して積極的に声をかけた。受け取る人や、素通りする人、遠くから見つめる人の姿があった。

 髙橋政子さん(67)は、10代の頃、通りすがりの男性にいやらしい言葉をかけられるなど「自分が汚された感覚になり、嫌だと思った」経験がある。周囲では、立場を利用した性犯罪の被害を聞いたことも。「子どもや女性の人権を考えてほしい」と参加し、これからも立ち続ける決意だ。

 今後も毎月第4金曜日の午後6時半から開催する。

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