「HIGH CARD season 2」佐藤元&増田俊樹 インタビュー

佐藤「season 2でのフィンとクリスはよりバディらしくなっている」

増田「現場のいい意味の“なあなあ感”が反映されるのが、2クール作品の醍醐味」

持つ者に異能を与える52枚の「エクスプレイングカード」。舞台となるフォーランド王国に散らばったそのカードを回収するのが、自身もカードを使う「プレイヤー」である「ハイカード」の面々だ。「ハイカード」に加わった新人のフィンは、クリスをはじめとするメンバーとカードを巡る戦いに身を投じる。

そんな彼らの戦いをスタイリッシュに描いた「HIGH CARD」のseason 2が、いよいよオンエア開始。season 1で唯一無二のバディとなったフィンとクリス、そして「ハイカード」の面々が、国を巡る戦いに巻き込まれていく。フィン役の佐藤元とクリス役の増田俊樹は、そんな2人をどう演じたのだろうか。

――佐藤さんはフィン、増田さんはクリスを演じるにあたり、season 1、season 2のアフレコの間に、何か準備されたことはありますか? とくにseason 1ラストではある事件があり、クリスはいったん「ハイカード」をクビになるという衝撃の展開がありました。そして、再加入という形で、フィンの“後輩”に…。

佐藤 「season 1とseason 2のアフレコ期間は、それほど空かなかったんです。なので、12話で一旦お話が区切られた、そのままのテンション感のキープだけはしておこうと思っていました」

増田 「僕も準備したことは特にないですね。ただ、season 1の終わりに、僕は『ハイカード』で一番新人になったので…。現場でも、しっかりと先輩たちに気をつかって仕事をしなければと思いました(笑)」

佐藤 「season 1では、フィンとクリスがバディになっていく過程をとにかく大事に演じていました。season 2になってからは、クリスとはもうバディになっていますし、『ハイカード』の他のメンバーとも気楽に話せるようになっています。そのラフさを出せるように考えました」

増田 「クリスはseason 1で、本当はみんなに隠したかった弱い部分を知られてしまったので…。あとはもうどうとでもなれですよ!」

佐藤 「あははは(笑)」

増田 「season 2では、クリスの“チョケ”感(ふざけている)が加速しているけれど、チョケ切れていないところもあって…。でも、それぐらいかな。フィンは変わらないよね」

佐藤 「変わりません。そして、フィンにはクリスがどうしてそんなふうにチョケ感を出しているのかも、だいたい分かっていますから」

増田 「“単細胞馬鹿”と思っているフィンに、そんなことを見透かされている恥ずかしさがあるね」

佐藤 「クリスは色男ぶっているだけですからね…! でも、そんなふうにお互いのことが分かっているから、season 2での2人はよりバディらしくなっている。いろいろな事件を経てきたから、意思疎通もスムーズにできる。ただ、変化したところもあって…。season 1ではフィンが言葉を送り、みんなを助ける展開が多かったけれど、今度は逆の立場になることが多いです。彼がひとつ大人になる、その答えを見つける姿が描かれていきます」

――season 2ではアクションもより激しく、緊迫した展開が続きます。

佐藤 「今までは、フィンなら銃撃、クリスなら体術と、それぞれ『エクスプレイングカード』の特徴を生かしたアクションが中心でした。でも、season 2で中心になってくるのは、知略や謀略。もちろん『そこまでやるか!?』と思うほどの泥臭いアクションもある。全体的にパワーアップして帰ってきた、という感じです。そして物語のスケールは大きくなり、国を巻き込んだストーリーが展開します」

増田 「そんな中、クリスは大変なことに…」

佐藤 「どうなっちゃうんでしょうね…。これ以上は何も言えない!」

増田 「season 1のラストで、クリスは複数の『エクスプレイングカード』を使って強大な力を引き出す『エクスハンド』を行いました。その代償はどこにいっているのか…。season 2ではそのあたりの描かれ方にも注目してほしいですね」

――他作品でも共演が多いお2人。「HIGH CARD」での共演を通して変化はありましたか?

佐藤 「変わらないですね」

増田 「変わらないね。season 1の1話のアフレコでは、佐藤さんも含め、『ハイカード』のキャストの面々とはコミュニケーションの取り方も含めて面白いなと感じました。その面白さが今も続いている感じですね」

佐藤 「休憩時間は物語の考察や雑談をして、『アフレコ、お願いします』と言われたらビシッとする。作品で描かれている『ハイカード』のお仕事みたいな感じですね。そういった空気感は、作品を通して皆様にお届けできるのではないかなと思います」

――スタッフさんとの関係はいかがですか?

増田 「スタッフさんはシャイな方が多いからな~」

佐藤 「そうですね。ただ、スタッフさんも含めての『HIGH CARD』チームです。作品はみんなで作っている感じですね。『これってどういうことなんだろう』という部分が出てきたら、まず、キャスト全員で話し合います。アフレコブースとスタッフさんがいるブースは隔てられているので、話し合ったことをマイク越しにスタッフさんに投げかけると、向こう側でも皆さんで協議してくださるんです。僕たちキャスト陣のアイデアが採用されたり、スタッフさんから提案していただいたり…。そういう流れで作品を作っていけるのは、オリジナル作品ならではですね」

増田 「それと、スタッフさんは僕らが見ていないところでもしっかりと手助けしてくれています。テレビアニメに加えて、この作品はドラマCD、小説、漫画など幅広いメディアミックス展開をしていて、2024年1月からは舞台も始まります。それぞれの歯車が崩れることなく一つの作品として走り続けられるのは、プロデューサーや制作チームの皆さんが大黒柱になってくれるからこそ。その方々のおかげで、僕たちもこうやってのびのびとできているのかなと思います」

――今は、1クール12話、または13話で完結する作品も数多くあります。「HIGH CARD」のように2クールアニメで同じキャラクターを演じ続けられる醍醐味はありますか?

佐藤 「2クールだと、キャラクターについて深く知ることができますよね。役者としての事前準備はもちろん怠らずやっていますが、やはり準備してきたものと、マイク前に立ってお芝居をするのとでは違ったものになることがあります。『このキャラクターは、本当はこんなことを考えていたんだ』と、しゃべってから気付くこともあるので。2クールで、しかもオリジナル作品だと、そういったことを踏まえて演じることができます。キャラクターのいろいろな面が見られますよね」

増田 「1クールだと、現場の空気感ができてきたところで終わるよね。今回は『ハイカード』5人そろっての収録ができたし、イベントステージの稼働もあったので、早めに空気感がわかったけれど」

佐藤 「そうですね。だいたい10話、11話ぐらいまでアフレコをして、やっと共演者の方々について、『こういうところもあるんだ』と見えてきます」

増田 「『現場の精神的支柱はこの人かも』『主人公がより輝くためには、この人がちょっとちょっかいを出すのがちょうどよさそう』とか、キャスト陣の間で役割が見えてくるんですよね。season 2があると、そのいい意味での“なあなあ感”が役とマッチしてくる瞬間が増えてくるんです。それが2クール作品の醍醐味なのかなと思います」

佐藤 「暗黙の了解ができあがることも多いですよね。それはキャスト一同も、スタッフさんもプロデューサーさんもそうです」

増田 「お芝居のディレクションにしても、共通言語が生まれてこなければお話にならない。でも、それはなかなか1話目ではできないもの。スタッフにしてもキャストにしても、現場に集まるプロの方々はそれぞれ一家言あるからこそ、それは簡単なことではありません。それを作っていける意味でも、season 2以上できるのは素晴らしいことですね」

――作品を代表して、佐藤さんからひと言、メッセージをお願いします!

佐藤 「season 2ではいろんな歯車が動き始め、お話はきな臭さを増していきます。しかもその歯車があっちへ行ったり、こっちへ行ったり…。クリスやフィンをはじめとする『ハイカード』の面々が『ハイカード』というチームでいられる時間が尊くなってくる。そんな展開を楽しんでいただければ!」

【プロフィール】

佐藤元(さとう げん)

3月22日、神奈川生まれ。近年の主な出演作は「よふかしのうた」(22年)、「君は放課後インソムニア」(23年)ほか。出演する「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」が1月10日(水)よりテレ東ほかにて放送予定。

増田俊樹(ますだ としき)

3月8日、広島生まれ。B型。近年の主な出演作は「アイドリッシュセブン」(18ー23年)、「ティアムーン帝国物語~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~」(23年)ほか。待機作に「忘却バッテリー」がある。

【作品情報】

HIGH CARD season 2
1月8日START
TOKYO MXほか
月曜 午後10:30~11:00

23年1~3月に放送された「HIGH CARD」の続編。持つ者に異能力を与える52枚の“エクスプレイングカード”を回収する集団「ハイカード」の新人フィン(佐藤元)を中心に、彼とバディを組むクリス(増田俊樹)らの活躍を描く。第1話ではクリスとフィンがカード回収に森林公園へ。そこでフィンは、自らの過去に因縁を持つ人物と出会い…。

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(応募期間:12月27日正午~24年1月4日午前11:59)

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Photo=Marco Perboni Interview=仲川僚子 Hair&Make=井上芹加、福田まい

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