俳優魂を貫いた高倉健。その知られざる姿を最愛の女性が語る!

KBCラジオでは、2024年1月2日に「アサデス。ラジオ special『隣で聞いた声〜高倉健、最後の季節。〜』」(午後7:00)を放送。14年11月に83歳で亡くなった国民的映画俳優・高倉健さんの最期を知る人たちのロングインタビューを基に構成された闘病記だ。

高倉さんは1931年、福岡県中間市で生まれた。映画俳優として205本の作品に出演。「健さん」の愛称で親しまれ、13年には映画俳優として初めて文化勲章を受章した。

彼が亡くなった後、その存在が明らかとなったのが、“養女”の小田貴月(たか)さん。パートナーとして17年間にわたり高倉に寄り添ってきた。23年3月に、高倉さんとの10カ月あまりの闘病生活や、彼との愛の日々をつづった「高倉健、最後の季節。」を出版。そこには、病と闘いながらも最後まで「高倉健」を演じていく姿があった。「人が生きる。人を愛す。そして人を信頼するということとは?」――番組では最愛の女性・貴月さんへのロングインタビューを軸に、高倉さんの知られざる姿を、著書の朗読や彼の最期を知る人たちの話を交えておくる。

番組の取材、構成、ナレーションを担当したのは、同局役員待遇解説委員長・臼井賢一郎氏。「健さんと同じ中間市出身で、同じ福岡県立東筑高校を卒業しました。健さんへの憧憬(どうけい)と誇りに思う気持ちは、50年近くたった今もいささかも変わりません。そうした中、小田貴月さんと知り合ったのが2年半ほど前のこと。彼女との対話を重ねながら、銀幕ではないリアルな健さんの話を伺うことができたのです」と語る。

著書の出版を受け、臼井氏がコメンテーターを務める同局のラジオ番組「アサデス。ラジオ」(月~金曜午前6:30、福岡ローカル)でインタビュー特集を編成。23年4月から5月にかけ5週間連続でオンエアされた。「そこでは著書で柱となっている闘病記録に焦点を当てたほか、日々の暮らしのありよう、映画俳優・高倉健を貫くことのすごみなど多くの秘話を伺いました。その上で、孤高のイメージを貫いた高倉健と貴月さんとの『愛』とはどのようなものであったのか? この点に関心が高まっていったのです」と臼井氏。

そんなラジオ番組の放送後、あらためて貴月さんにロングインタビューを重ねる一方、貴月さんと9年間対話を重ねてきた編集者らにも取材し、ドキュメンタリーとして構成した「隣で聞いた声〜高倉健、最後の季節。〜」。臼井氏は「特番の主題は『映画俳優・高倉健は、圧倒的に特別な存在で、最愛の女性との愛の形も特別だったが、その深さは計り知れず、美しく、切なかった』。容易に踏み込めない2人の世界への挑戦だと捉えて制作したつもりです」と明かす。

朗読部分は「アサデス。ラジオ」のキャスター、加藤恭子アナウンサーと近藤鉄太郎アナウンサーが務める。番組はradikoを介して放送エリア外での聴取も可能だ。

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