「北海タイムス」（1998年廃刊）に連載された、沖縄戦に従軍した北海道出身者の証言をまとめた書籍「道産子たちの沖縄戦 ああ沖縄」が27日、出版された。
連載は北海タイムスの記者で、2006年に86歳で他界した清水幸一さんが手がけ、1964年4月から267回にわたり掲載された。
戦争の記憶を後世に伝えようと北海道在住の妻藤子さん（78）が今年8月までクラウドファンディング（CF）で資金を募った。当初の目標100万円を上回る約180万円を集め、幸一さんの命日の12月27日に出版した。
書籍化に当たり、沖縄戦を研究する大阪大大学院の北村毅教授の解説、遺族や記事を読んだ人の感想なども載せた。藤子さんは「若い世代に関心を持ってもらおうとCFに挑戦したところ、沖縄からもたくさんの支援をいただいた。沖縄の人もぜひ手に取ってほしい」と話している。
書籍はA5判で600ページ、税別2700円。ネット通販で販売するほか、沖縄県内の図書館に寄贈する。書籍の問い合わせは楠順一さん、電話090（6266）0864。
