JR久留里線の今後の在り方 より良い交通体系の検討で一致 千葉

JR久留里線の今後の在り方 より良い交通体系の検討で一致 千葉

 赤字となっているJR久留里線の久留里-上総亀山駅間の今後の在り方を話し合う会議が12月27日に千葉県君津市で開かれ、公共交通が利用されていない沿線の現状を踏まえ、地域にとってより良い交通体系を検討していくことで一致しました。

 27日の検討会議も県と君津市のほか沿線地区の住民代表や大学教授らが出席し、冒頭を除いて非公開で行われました。

 会議終了後、報道陣の取材に応じた日本大学交通システム工学科の藤井敬宏教授らによりますと、会議では沿線の久留里・松丘・亀山の3地区の2243世帯を対象に日常生活の移動実態や公共交通の利用状況を調べたアンケートの結果が説明されました。

 回答率は5割程度でしたが、アンケートを取りまとめた結果、通勤や買い物など目的別の移動手段はいずれも7割以上が「自分で自家用車を運転」と回答し、中高生の登校時の移動手段は、いずれの地区も6割から7割がスクールバスでした。

 また将来的に自家用車の運転を止めたいと考えている人のうち、運転を止めた場合久留里線を利用すると回答したのは、半数程度でした。

 会議では、沿線住民の大半が公共交通を利用していない現状を確認した一方で、免許を返納した人など現状の公共交通では満たせていない潜在的ニーズがあり、「地域により良い形のあらゆる交通体系」の検討を深める必要があるとの認識で一致したということです。

 「地域により良い形のあらゆる交通体系」にはあくまで鉄道も含まれるということで、今後の検討会議では、その具体的な交通手段を議論していくとみられます。

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