岩手の中2国語、文章表現や読解に課題 「読む」「書く」育成急務

 

 岩手県教委は、小学5年生と中学2年生を対象にした2023年度県学習定着度状況調査の結果をまとめた。小中とも国語の文章表現や読解の問題につまずきがみられ、特に中2国語の平均正答率が22年度より低下。記述の無回答率も悪化し、学びの基礎となる「読む」「書く」力の育成が急がれる。

 中2国語の平均正答率は57.4%で22年度比8.5ポイント減。アンケート結果をまとめたグラフデータを根拠に意見を書く問題では、約30%が無回答だった。前回と問題内容が異なるため単純比較はできないが、情報を比較、関連付けて整理分析し、論理的に表現する言語力が課題として浮き彫りになった。

 こうした課題の傾向は中2数学(平均正答率44.6%、22年度比0.6ポイント減)でも見られ、データの活用を求める4問の平均正答率が27.9%で同23.9ポイント減だった。一方、方程式や図形問題の正答率は経年比較で伸びており、基礎知識を活用し使いこなす力を伸ばす指導が期待される。

 調査は10月4日に実施。義務教育学校を含む公立の小学生9094人、中学生9521人を対象とした。

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