【2023年】多くの方に惜しまれつつ閉店した北海道の百貨店や地域のお店、そして廃止された駅を振り返る

2023年の北海道は、長年地元の方に愛されてきた百貨店・デパートの閉店や駅の廃止など、大きな節目を迎えた年でもありました。多く方に惜しまれつつも、2023年に閉店した百貨店や地域に愛されてきたお店、そして廃止された駅を振り返ります。

2023年閉店した北海道の「百貨店・デパート」

■2023年1月31日:藤丸百貨店(帯広市)

1900年に帯広で創業し、1930年それまでの「藤丸呉服店」から「藤丸百貨店」と改めて営業をスタート。十勝で初めてエレベーターも設置され、最盛期には、145億円の売上を記録しました。しかしその後時代の波に押され、2023年1月をもって122年の歴史に幕を下ろしました。

現在は新たに「藤丸」の屋号を引き継ぎ、再建を目指す新会社が設立され、既存の建物を改装した上で早ければ2025年秋のオープンを目指しています。

■2023年7月31日:長崎屋帯広店(帯広市)

藤丸に続き帯広で大型店の撤退となってしまった長崎屋帯広店。1990年にJR帯広駅前に出店し、長い間地域と共に歩んできました。駅前店ということで、帯広市民だけではなく近隣の町からの利用もありましたが、一部のテナントを除き、2023年7月に閉店。今後は建物を取り壊す方向で検討が進んでおり、残っている一部のテナントへは退店の要請が行われています。

■2023年8月31日:札幌エスタ(札幌市中央区)

札幌駅前の顔ともいえる商業施設でしたが、北海道新幹線の再開発に伴い2023年8月に閉店。1978年開業した札幌エスタは、ビックカメラやユニクロ、札幌ら~めん共和国など札幌市民から観光客まで多くの人で賑わってきました。閉店後、テナントに入っていたお店は東急百貨店やモユクサッポロなどへ移転。札幌エスタのあった場所は今後再開発が予定されており、道内一となる高さ245メートルにも及ぶ超高層ビルが建設される予定です。

■2023年8月31日:テーオーデパート本店(函館市)

1962年、函館五稜郭エリアに開業したテーオーデパート本店は、長い間市民の憩いの場として数世代にも渡り親しまれてきましたが、2023年8月をもって閉店。函館の百貨店は2019年に「棒二森屋」、2003年に「西部百貨店」が閉店し、時代の流れを感じさせます。

2023年廃止された北海道の「駅」

■2023年3月17日:JR浜田浦駅

浜田浦駅はJR北海道の日高本線にある無人駅。利用者の減少を理由に、2023年3月18日からのダイヤ改正にあわせて廃止となりました。 廃駅となった3月17日には、地元住民によるお別れセレモニーが行われました。

■2023年4月1日:留萌本線(石狩沼田~留萌間)

利用者減少に伴い、段階的に全線が廃止される予定の留萌本線。2016年に増毛~留萌間が廃止され、2023年には留萌から石狩沼田までの35.7km区間が運行終了しました。3月31日のラストランには、全国から多くの鉄道ファンが駆けつけました。残る石狩沼田から深川までの14.4kmも、2026年に廃止となる予定です。

2023年に閉店した北海道の「お店・その他」

■2023年5月27日:キングムー(札幌市中央区)

バブル期から札幌の一大ディスコブームを築いたキングムー。1991年に開店後、2008年に一度閉店。その後2016年4月に「テーマパーク型ダンスクラブKING∞XMHU」として再出発しました。7年間で約100万人を超える利用があったものの、2023年5月に再び閉店。独特の外観が特徴で、再開発のため取り壊しが進む一方、有志による建物の保存を求める活動も行われています。

■2023年8月31日:パールモンドール南6条店(札幌市中央区)

1975年から約半世紀以上の歴史を誇るパールモンドール南6条店。正統派洋菓子店の変わらず美味しい洋菓子は多くの方に愛されてきました。閉店の理由は建物の老朽化と生活様式の変化のため。しかし、パールモンドールの味は消えることは無く、同じ味は現在パールモンドール二十四軒店で味わえます。

■2023年11月30日:札幌カリーぱお(札幌市西区)

札幌市西区・琴似エリアの2023年は、有名店の閉店が相次ぎました。ピンクの象が目印のぱおは、2000年代のスープカレーブームを代表する一店。長らく多くのカレーファンと地域の方々に愛されてきましたが、建物の老朽化のため、惜しまれつつも11月に閉店しました。

■2023年12月30日:みなみさわ菓子舗(芦別市)

出典:星の降る里あしべつ 芦別観光総合ガイド

大正元年に創業したみなみさわ菓子舗は、芦別銘菓「どりこの饅頭」や懐かしい味のパンなどで知られる芦別の代表的な菓子店。残念ながら原材料や設備の高騰、そして店主の健康問題など、複数の理由が重なり2023年12月30日をもって閉店。今も閉店を惜しむ地域の方がお店を訪れています。

■2023年12月30日:琴似焼肉とんとん亭(札幌市西区)

札幌市西区・琴似エリアでは、ぱおに続き、とんとん亭の閉店も大きなニュースとなりました。食べ放題が人気で、若い頃にお世話になったという方も多いはず。2023年12月30日をもって食べ放題は終了となりますが、テイクアウトの販売はお店を移転して再開される予定となっており、こちらを楽しみにしている声も多く聞こえてきます。

ライタープロフィール

北海道観光カメライター ぶちねこ

北海道の観光スポットや観光施設につながりをたくさん持ってる「ぶちねこ」です。北海道に住んでいると当たり前に思っているものでも、素晴らしい資源がたくさんあります。そんな素敵な北海道の魅力を発信していきます。

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