エヴァートンvsシティ戦後、両軍指揮官が現行ルールを疑問視「PKについて一日中議論できる」「オフサイドは明らかなのに……」

写真:オナナの手にはたしかにボールが当たっているが……?

現地時間12月27日に行われたプレミアリーグ第19節のエヴァートンvsマンチェスター・シティ戦後、ショーン・ダイシ監督とペップ・グアルディオラ監督が現行ルールに疑問を呈した。

エヴァートンを率いるダイシ監督が問題視したのは、62分の場面。マンチェスター・シティが左コーナーキックの流れからPKを獲得したシーンだ。

問題のシーンでは、オランダ代表DFナタン・アケが振り向きざまに放った左足シュートがたしかにベルギー代表MFアマドゥ・オナナの右手に当たっている。だが、ダイシ監督は「PKについて一日中議論できる」と憤慨。イギリス紙『デイリー・メール』が同指揮官の言葉を伝えている。

「彼(オナナ)はボールを防ぐために腕を上げていたのではなく、文字どおりシューターに飛び込んでいっただけだ。私の世界ではそのプレーにPKが与えられるのは奇妙なことだが、どうやら私は別の惑星から来たに違いない」

一方、マンチェスター・シティを率いるグアルディオラ監督も現行ルールへの不満を隠そうとしなかった。同指揮官が問題視したのは、36分の場面。エヴァートンFWベトに最終ライン裏へと抜け出され、対応したイングランド代表DFジョン・ストーンズが足を負傷したシーンだ。ベトはオフサイドポジションにいたものの、副審は旗を上げるタイミングを遅らせる『オフサイドディレイ』を実施。結果として、プレーを続行させたことがストーンズの負傷につながった。

イギリスメディア『BBC』は、試合後のグアルディオラ監督のコメントを紹介。守備陣の主力を失ったこともあって、同指揮官は次のように怒りをあらわにした。

「理解できない。オフサイドは明らかだった。そして実際に、彼(ストーンズ)は負傷することになったんだ」

「『ペップ、君が正しい、君が正しかった』と言われているが……。もう遅い。そもそも、ルールを作ったのは偉い人たちだ。私にはいまだに理解できない」

『オフサイドディレイ』については、以前から選手の負担増が懸念されていた。現在解説者を務める元イングランド代表FWアラン・シアラー氏も「旗を上げないことがいずれ問題となるだろう。選手たちはプレーを続けることになるが、そのうち誰かがケガをすることになる」と、リスクを指摘していた。

なお、エヴァートンvsマンチェスター・シティ戦は、アウェイのマンチェスター・シティが3-1で勝利を収めている。

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