「挫折も多かった」海のごみ拾う水中ドローン開発 沖縄の高校生3人が全国優勝 マリンロボコン

 全国水産・海洋高校マリンロボットコンテストが10日、神奈川県横須賀市にある海洋研究開発機構で開かれ、沖縄水産高校エンジンクラブの1年生3人が総合優勝に輝き、文部科学大臣奨励賞を受賞した。同校で27日に優勝報告会があり、仲里義道さん、黒島英留さん、國吉良虎さんが開発した水中ドローンを披露。3人は「挫折も多かった」「優勝できてうれしい」と喜びを語った。

 同コンテストは、水産・海洋高校の生徒がチームで製作したマリンロボットの「機体プレゼンテーション」と、プールでの「実技コンテスト」を行い評価するもの。全国から9校が出場し、沖縄水産高の3人はプレゼンで1位、実技で2位となり総合優勝した。

 3人はビーチクリーン活動を通して海のごみの問題に着目し、海中のごみを拾うロボットを作ろうと開発をスタート。設計や製作、浮力の調整など試行錯誤を繰り返し、水中を動き回るドローンを作り上げた。

 機体の操作を担当した仲里さんは「難しかったのでいっぱい練習した」と笑顔。國吉さんは「自分で自由に操作して動かせるところがすごい」と魅力を語り、黒島さんは「ロボットの開発はうまくいかないことばかり。だからこそ面白く、自身の成長も実感できた」と喜んだ。

 指導する石川尊士教諭によると、同校は昨年とおととしもコンテストに出場したが総合2位だったという。優勝をつかんだ3人は入学後から熱心に取り組んでいたと振り返り「何度もトライアンドエラーを繰り返し、粘り強さがあった」と評価した。(社会部・普久原茜)

全国マリンロボットコンテストの優勝報告する沖縄水産高校の(左から)國吉良虎さん、黒島英留さん、仲里義道さん=27日、糸満市・沖縄水産高校

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