スパーズはドラグシン獲得に自信! 個人間合意に加えてクラブ間交渉も順調か?

直近インテル戦では首位相手にゴールを決めたドラグシン[写真:Getty Images]

トッテナムはジェノアのルーマニア代表DFラドゥ・ドラグシン(21)の獲得に自信を深めているようだ。

今冬のセンターバック補強を最優先事項とし、1月初旬の移籍完了を目指すトッテナム。当初はニースのフランス代表DFジャン=クレール・トディボ(23)をトップターゲットに定めていたが、先日にマンチェスター・ユナイテッドの株式25%を取得したサー・ジム・ラトクリフ氏率いる『INEOS』がニースを保有しており、赤い悪魔の補強候補にも挙がっている同選手の獲得へのハードルは非常に高くなっている。

これを受け、クラブは同じくターゲットの一人に定めていたドラグシンの獲得に力を注ぐ構えだ。

移籍市場に精通するジャーナリストのニコロ・スキラ氏によると、トッテナムはすでにドラグシン個人と5年契約で合意に至っているという。さらに、クラブ間では3000万ユーロ(約46億7000万円)を要求するジェノアに対して、2500万ユーロ(約39億円)のファーストオファーを掲示。今後、両者の間で駆け引きが行われる可能性は高いが、ノースロンドンのクラブは交渉成立に自信を示しているようだ。

また、ドラグシンの代理人を務めるフロリン・マネア氏は、イタリア『スポルト・イタリア』で自身の顧客の去就に言及。プレミアリーグ行きの可能性を示唆している。

「私の意見では、もし彼がジェノアを離れるならば、非常に重要なチームのためにそうしなければならない。私が話しているのは、プレミアリーグのトップ5、6チーム。あるいはインテルやミランのようなイタリアのトップクラブのことだ」

「私は例としてこれらの名前を挙げたが、彼らが興味を持っていたとは言わないよ。彼らは非常に強いチームであり、もし彼らが彼に興味を持ってくれたら嬉しいよ」

2018年にユベントスの下部組織に加入したドラグシンだが、ファーストチーム定着には至らず。在籍期間にサンプドリア、サレルニターナ、ジェノアへの武者修行を繰り返した。

昨シーズンはセリエBに降格したジェノアで全38試合に出場し、4ゴールを記録。クラブのセリエA復帰に貢献すると、完全移籍に切り替わった今シーズンはここまでのセリエA全試合に出場し、2ゴールを挙げている。

191cmの恵まれた体躯と圧倒的なフィジカル能力を武器に、地対空の対人戦で無類の強さを誇るタフな守備者として知られ、過去に両サイドバックでのプレー経験もあるなど一定水準のスピードも備える。

アンジェ・ポステコグルー監督の下で重視されるビルドアップ能力に関しては未知数な部分が大きいが、ロングフィードやドライブといった部分は光るものがあり、全体的な伸びしろを含めて悪くない補強と言えるはずだ。

なお、ドラグシンの獲得に関しては、マネージング・ディレクター退任後もクラブに影響力を持っているとされる、ファビオ・パラティチ氏のアドバイスがあったことは想像に難くない。そのため、MFデヤン・クルゼフスキ、MFロドリゴ・ベンタンクールの元ユベントス同僚2人に続き、ドラグシンがトッテナムで重要な役割を果たす可能性は十分にありそうだ。

© 株式会社シーソーゲーム