神奈川県内の2023年交通事故、死者は前年増も統計史上2番目に少なく バイク乗車中が大幅増

神奈川県警察本部(資料写真)

 神奈川県警は4日、2023年の交通事故の発生概況を発表した。県内の死者数は115人(前年比2人増)で、統計がある1948年以降で過去2番目に少なかった。県警の関係者は「過去最少だった昨年より増えたのは残念だが、さらに減らしていけるように継続的な対策を続けていきたい」と強調している。

 県警によると、事故発生件数は2万1869件(同771件増)で、負傷者数は2万5611人(同1229人増)。件数、負傷者ともに1989年の平成以降、4番目に少なかった。

 死者を形態別にみると、バイク乗車中が41人(同14人増)と大幅に増えた一方、歩行者は48人(同8人減)と減少した。年代別では65歳以上が49人(同5人増)で4割近くを占め、うち33人が歩行者だった。

 県警は交通事故を予測する人工知能(AI)を活用した通称「AI交通事故発生予測システム」を全国に先駆けて本格導入し、取り締まりなどの街頭活動を積極的に展開。死亡事故が多かった横断歩道での摘発を強化したほか、路上に横たわった人が事故に遭うことを避けるため、パトロール中に積極的に声をかけるなど事故防止に取り組んできたとしている。

© 株式会社神奈川新聞社