14歳「温かさを感じる」と手書きのメッセージ 71歳「読んでじーんときた」 「公民館カフェ」異世代交流を重ね1周年

 「地域のみんなは、やーにんじゅ(家族)」。沖縄県浦添市の西原公民館を家のような場所に見立てた「にしはら公民館カフェ」が、12月でスタートから1周年を迎えた。住民らが毎月第3日曜日、世代を超えて気軽に集い、交流を重ねてきた。12月17日には記念イベントが開かれた。

(浦添西原担当・比嘉直志)

 コロナ禍で途切れつつあった地域の交流を取り戻そうと、住民や福祉関係者が2022年8月に「にしはら公民館カフェ倶楽部」を発足。1杯100円のコーヒー販売やフリーマーケット、住民手作りの野菜や雑貨などの販売、イベントなどを軸に、同12月からカフェを運営している。生年祝いや餅つき、入学祝いなどの季節行事も開催してきた。

 また毎回いろいろな世代の50~100人が参加して対話することで若者が触発され、綱引き復活やエイサー団体の立ち上げの動きといった地域活性化にもつながっている。毎月のように参加している浦西中2年の松岡夏香さん(14)は「大人から子どもまで楽しめて、地域の温かさを感じる」と、1周年記念の手書きメッセージを寄せた。

 運営に携わっている同倶楽部メンバーは、手応えを感じている。

 谷崎洋一郎さん(73)は東京から移住して3年目。「地域の役に立ちたい」との思いで参加し、カフェのイベント企画担当として充実した日々を送る。

 西原二区自治会の新垣有三会長(71)は、参加者からのたくさんの手書きメッセージを見て「じーんときた」と話す。「地域のことをいろいろな人たちが考えてくれているのがうれしかった」と振り返る。

 宮里裕子さん(70)はカフェを続けることで、心のよりどころのような場になればと願う。「大人になって西原を巣立った人が、帰ってきた時に集まれるようなカフェにしたい」との夢を描いている。

幅広い世代が気軽に集い交流する「にしはら公民館カフェ」=12月17日、浦添市・西原公民館(提供)

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