600年続く伝統「坂部の冬祭り」4年ぶり開催 新たに若手の「神子」も加わる【長野・天龍村】

室町時代から続く国の重要無形民俗文化財、天龍村の「坂部の冬祭り」。
去年、36歳の男性が祭りの担い手として加わり初めての舞を披露しました。

五穀豊穣と無病息災を祈り舞が披露されます。
天龍村坂部地区の「坂部の冬祭り」は600年続く伝統行事です。
コロナ禍では中止が続きましたが、4年ぶりに県内外の見物客が見守る中での開催となりました。

■大学生(愛知から)
「鬼が荒々しい、素朴なところがあるが祝詞など洗練された部分も感じられる祭りです」

この祭りを始め、地区の年中行事を担うのが「神子」と呼ばれる人たちです。
地区の高齢化が進み担い手が減る中、去年、8年ぶりに新しい神子が加わりました。
松川友哉さん。地域おこし協力隊として飯田市から移住。
村で暮らす中で神子として祭りに関わることを決めました。

■先輩の神子
「頑張らない、そのままで。もうありがたい限りです。〝神様〟です」
■松川友哉さん
「まだまだこれからなので、出し切りたいと思います」

毎年1月4日の夕方に始まり翌日まで続くこの祭り。
湯立の釜のまわりで神子は夜通し舞を披露します。

坂部地区に暮らす神子はわずか4人。
松川さんを始め地区外の人の支えもあって様々な行事が続けられています。

■松川友哉さん
「1人でも多くの方に祭りに来てもらって楽しんで、参加したい人が増えるといいと思う」

力強い舞は伝統の祭りを受け継ぐ決意の表れでもありました。

© 長野朝日放送株式会社