【日本人選手の新チーム紹介~シカゴ・カブス~】名門復活に向けて元NPB選手が集結

1871年に創立し、ワールドシリーズ優勝3回、リーグ優勝17回を誇る名門シカゴ・カブス。2016年の劇的な優勝以降、栄光の座からは少し遠ざかっているものの、古豪復活に向けてNPBで実績を積み上げた投打の2選手がタッグを組む。他にも元NPB選手がメジャー復帰を目指しているなど、NPB経験者の活躍が躍進のカギとなりそうだ。

昨年3月のワールド・ベースボール・クラシックでは、アメリカ代表との決勝戦に先発して日本代表の14年ぶりの世界一に貢献し、シーズンではセ・パ両リーグ最多となる174奪三振でタイトルを獲得した今永昇太。NPBが世界に誇る左腕が、カブスとの契約に合意した。

ナ・リーグ中地区に所属するカブスは、2020年の地区優勝以降、3年連続でポストシーズン(PS)進出を逃しているが、ここ3年は地区4、3、2位と順位を上げており、昨季はわずか1ゲーム差でマーリンズとダイヤモンドバックスに及ばず、ワイルドカードを逃した。

そこで、今オフ最初の補強として動いたのが新監督の獲得だった。同じ中地区のブリュワーズを指揮して8年間で5度PSに進出し、昨季も地区優勝に導いたクレイグ・カウンセルを新監督に迎え入れた。

投手陣は昨季10勝(9敗)のマーカス・ストローマンがFAとなったものの、16勝(5敗)を挙げたジャスティン・スティールを軸に、今永を先発の2番手か3番手に据えることでローテーションの形が徐々に見えてきた。

中継ぎには今永とDeNA時代に同僚だったエドウィン・エスコバーとマイナー契約を結んでおり、昇格すれば8年ぶりのメジャー復帰となる。阪神でプレーしたコルテン・ブルワーともマイナー契約を結んでおり、ともにメジャー復帰となれば、今永との元NPB投手のリレーが見られるかもしれない。

野手陣は、昨年9月以降に打率.370、7本塁打、19打点と絶好調で、今季さらなる飛躍が期待される鈴木誠也を中心に、クリストファー・モレル、ダンズビー・スワンソン、イアン・ハップと20本塁打以上を4人揃える打線は強力だ。

FAでは現在未契約のコディ・ベリンジャー(ドジャースで新人王&2019年MVP。昨季は4年ぶり20本塁打&90打点で復活)との再契約の可能性も残している。さらにはブリュワーズ時代にカウンセル監督のもとでプレーし、昨季はパドレスで33セーブを挙げたメジャー屈指のクローザー、ジョシュ・ヘイダーの獲得にも動いているとみられる。

若手が揃う野手陣だが、扇の要には、パワーのある打撃が魅力の攻撃型捕手でありながら、フレーミング、送球、ブロッキングなどの守備面でも高いパフォーマンスを発揮するヤン・ゴームスが控えているのは、今永にとっても心強いのではないだろうか。

新監督を招聘し、今永の争奪戦を制したカブスの補強だが、これはまだ序章に過ぎないのかもしれない。ここから名門復活に向けてどのような補強を展開するのか、投打の日本人コンビと新生カブスには注目だ。

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