玉木宏主演「ジャンヌの裁き」会見でキャストが“自分の中で革命を起こしたいこと”を発表

テレ東系で1月12日にスタートするドラマ8「ジャンヌの裁き」(金曜午後8:00。初回は15分拡大)の記者会見が行われ、主演の玉木宏をはじめ、桜井ユキ音尾琢真優香高岡早紀田中直樹ココリコ)が登壇した。

「ジャンヌの裁き」は、“弱者”である一般人の寄せ集め=検察審査会メンバーが、ジャンヌ・ダルクが革命を起こしたかのように、事件に隠された巨悪の存在に立ち向かっていく痛快なエンタメ司法ドラマ。

そこそこ人気の少女漫画家“さんぷう・みなみ”は、世間では女性と思われているが、その正体はちょっと優柔不断なシングルファーザー・越前剛太郎(玉木)だ。ある日、剛太郎にもとに、日本国民から裁判所がランダムに選ぶ“検察審査員”に任命されたとの通知書が届く。漫画の〆切に追われる剛太郎は辞退を申し出るも、特別な事情ではないため裁判所に却下されてしまう。当初はしぶしぶだった剛太郎だが、事件の裏にある人々の思いや、検察によって理不尽に隠された真実を知るうちに、徐々に検察審査会の重要性を認識していく。

まず、玉木は「検察側ではなくて、普通の一民間人が検察審査員になっていくので、知識としてはまだ素人なんですね。だから僕自身が疑問に思うことは、役の上でも疑問に感じているんです。そういうところで自分と役とがリンクしていたりするので、演じる上ではそこまでの難しさはないように感じました」と、知識としては知っていても初めて経験する検察審査員という役どころを紹介。

審査補助員として剛太郎らをサポートする生真面目な弁護士・近藤ふみ役の桜井は、「私の演じるふみの真っすぐさというか、決めたことを絶対に成し遂げてやるぞっていう気持ちはすごく共感できます」と笑顔を見せる。しかし、「会話のシャッターを下ろすのがすごい早いんです。人と話してる時に一言二言話した後に、その余韻を楽しむ時間っていうのがゼロで、用件を伝えて終わりっていうのは、人としてどうなのかな?っていう部分がありまして、そこはちょっと共感できないかな(笑)」とコメント。

剛太郎とは小学校の同級生である刑事・寿就一役の音尾は、「私自身がこういう、普通の方が自分の中にある何かをプッシュして誰かのために何かを成し遂げるみたいな話が大好きだったんです」と作品の魅力を伝え、「だから、第1話の台本を読み終えた直後からウルっときてしまったし、もう気持ちが盛り上がっちゃって、その日はそこら中に落ちているゴミを拾って家に持って帰るくらいでした(笑)。この第1話が放送された後には、日本中が奇麗になっていることでしょうね(笑)」と、笑いを交えて会場を盛り上げた。

剛太郎の元妻で、新聞記者・草壁佐和子役の優香は「審査員11人のキャラクターがそれぞれ個性があって、見ているだけでワクワクします。皆さんのお気に入りを見つけるのも楽しいんじゃないかなと思いながら見てました」と注目ポイントを述べつつ、自身の演じる佐和子という人物については「すごく真面目で真っすぐで正義感も強くて憧れますね。こういう人だったらいいな、すごくすてきだなって思います。共感できない点は、こんなすてきな剛太郎とどうして離婚したんだろう?っていうところですね(笑)」と話すと、会場の女性たちはうなずいていた。

「司法ドラマで、検察審査会というあまり耳慣れない会のお話だったので、難しいドラマなのかな、読むのが大変なんじゃないかな、読むのちょっと嫌だなと思ってました(笑)」というのは、検察審査会の一員でネイルサロンを経営する高飛車な甲野美弥役を担う高岡。「でも、私を含めたメンバーは何も分からない中からスタートしていて、分からなくても大丈夫っていうところから丁寧に説明してくれているんです。なので心配していたより楽しく演じられました」と、難しそうなテーマを分かりやすく伝える工夫がされていたことに安心したと明かす。

そして、田中は、検察審査員とは対立する立場の東京地検特捜部長であり、検察という国家権力を私物化し、裏でいろいろと画策する桧山卯之助を演じる。「僕が演じる桧山という人物が想像以上に嫌な人でした。本当に僕が思ってたよりもはるか上をいくような嫌な人で(笑)」と最初はその人物像に気が引けたようだが、「でもそういう人間がいることで作品が面白くなっていけばいいなって、現場に入って思い直しました」と心に決めて、役に臨んだことを告白した。

そんな田中のコメントを受け、玉木は「田中さんご自身は非常に穏やかで優しい方なんですが、桧山を演じている時の気持ち悪さといったら…なかなかのものでした」と発言。それに対して田中は「グッと近づいて圧力をかけるシーンがありまして。僕は本当は人との距離感を大事にする人間なんですけど、桧山はそこがバグってるといいますか…」と本来の自分とは真逆の行動に悪戦苦闘した様子。さらに、玉木は「食事のシーンでの食べ方一つとっても、ちょっとね…」と具体的に気持ち悪く感じたエピソードを明かすと、それは一体どんな食べ方なのか?ということが話題に。すると田中はやや言いにくそうに「…なんでもケチャップをかけて食べるんですよ」と説明すると、会場からは笑いと悲鳴が入り混じった声が上がった。

タイトルのジャンヌ・ダルクにちなんで「2024年、自分の中で革命を起こしたいこと」というテーマでのトークでは、玉木が「ブラジリアン柔術をもっと続けて強くなりたい」と世界大会にエントリーするほどに熱を入れている格闘技への思いを口にすると、続けて桜井も、以前からやっていたキックボクシングを挙げ「ストロング女子になりたい」と宣言。一方、音尾は「最近のお仕事だと“刑事”“殺し屋”“戦国武将”“犯罪者”が多いので、今年こそは“子煩悩なただのお父さん”役とかやりたいです」と仕事に関する回答を。

そんな中、優香は「日記を続ける」というほのぼのとした答え。「毎年1月1日に日記を始めようと思って書き出すんですけど、だいたい3、4日で終わってしまうんです。だから今年は頑張って一言だけでもその日の出来事を書き続けたいです」と目標を掲げた。そして、高岡は「YouTubeを始めてもうすぐ1年になるんですけど、それがもし登録者数100万人とかになったら、これはもう革命ですよね!」と力強く語った。

続く田中は、お正月に実家に帰った時の話を披露。「80歳になる母親としゃべってて『あれ見たよ、ああ、あれも見たよ』って言ってくれる番組に、僕、一つも出てなかったんです…」と衝撃的なエピソードに触れ、「どうやらロッチのコカドケンタロウくんと間違えてるみたいで…。コカドくんともお互いよく間違えられるって話したこともあるんです。だから今年は“母親に覚えてもらう”という大革命を起こしたい!」と、高らかに宣言した。

会見は最後に、玉木の「剛太郎は、最初は自分とはあまり関係がないという客観的姿勢で入っていくんです。でも行き場を失った人たちに対して、客観的だった目線を変えてちゃんと戦っていくためにはどうしたらいいんだろうかと、すごく親身になって考えていくようになっていきます。その気持ちが視聴者の皆さmにきちんと伝わったとしたら、見終わった時にきっと優しい気持ちになれる瞬間があるドラマなんじゃないかなと思います」という視聴者へのメッセージで締めくくられた。

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